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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 江崎士郎さん 

 

どうしてアルミ缶、スチール缶?
 缶に入った飲み物は、1年中飲まれていますね。ところで、缶には2種類があることを知っていましたか。

 

 入っている飲み物のちがい

 飲み物が入っている缶には、アルミニウム製(アルミ缶)とうすい鉄製(スチール缶)があります。

 磁石を使うと、かんたんに見分けることができます。アルミ缶は磁石にすいつきませんが、スチール缶は磁石にすいつきます。また、アルミ缶はかんたんに手でつぶすことができますが、スチール缶はつぶすことができません。スチール缶の厚みはふつう0.2ミリ、アルミ缶は0.1ミリくらいです。

 どうして、こうした性質のちがう2種類の缶があるのでしょう。まず、中に入っている飲み物のちがいを比べてみましょう。

 アルミ缶入りの飲み物は、コーラやサイダー、ビールなど。スチール缶の飲み物は、コーヒーやウーロン茶、スポーツドリンク、緑茶などです。コーヒーは9割以上がスチール缶、ビールは99%がアルミ缶です。

 ちがいに気がつきましたか。例外もありますが、アルミ缶には炭酸飲料が多く、スチール缶には主に温かい飲み物が多いのです。

 

 

 缶の性質を調べよう

 アルミ缶とスチール缶を使って、実験をしてみましょう。図のようにそれぞれに針金で取っ手をつけ、少量の水を入れてガスコンロにかけます。そのとなりに冷たい水を入れた洗面器を用意します。缶の中の水が温まってふっとうしたら、缶ごと逆さまに水につけてみましょう。空き缶はどうなるでしょうか。

 アルミ缶はつぶれます。その理由は、缶の中の水蒸気が冷やされて水に変わり、中に空気も何もない状態になるので、缶の周りの空気が缶を強くおすために缶がつぶれたのです。スチール缶を使って同じ実験をすると、缶はへこむていどです。

 工場では温かいコーヒーなどを缶につめてからふたをします。飲料が冷えると中の水蒸気の量が減り、缶の周りの空気が強い力で缶をおすため、缶がつぶれにくいスチール缶にしているのです。炭酸飲料は、強い圧力で二酸化炭素(CO2)を飲料の中にとかしこんでいます。CO2は外に出ようとして缶を内側からおしています。外からも空気が缶をおしているので、アルミのようなうすい缶でもいいのですね。

 (注意)熱湯をあつかうので大人といっしょにやりましょう。

イラスト=ビューンワークス・藤田裕美

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