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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 宮内卓也さん 

 

紙おむつと高分子吸収体
 高分子吸収体という化学の力を利用して作られた「紙おむつ」が広く利用されています。さて、紙おむつが尿などをもらさずにキャッチできるのはなぜか調べてみましょう。

 

 ほぐしてみよう

 薬局などで売っている「紙おむつ」を用意します。

 外側は防水シート、はだに直接ふれる部分は不織布でできています。おしっこなどをすう部分に注目しましょう。さわってみると厚みがあります。

 表面材を切って中身を取り出しましょう。紙おむつには細かい物質が入っているので、すいこまないようにマスクをつけるとよいでしょう。

 取り出したものをよく観察すると、綿のようになったパルプと白い小さなつぶのような物が混ざっていることが分かります。この白いつぶを高分子吸収体といいます。

 高分子吸収体はたくさんの水分をたちまちすいこみ、多少の圧力が加わっても水をはなさない性質があります。この性質のために、赤ちゃんがおしっこをしても尿もれを起こさなくてすむのです。

 

 

 おどろく吸水能力

 綿のようなパルプと白いつぶのような高分子吸収体は混ざっているので、パルプをていねいに取りのぞき、白いつぶだけを集めます。

 ふつうの大きさの紙コップに1杯分の水を入れ、高分子吸収体を1〜2グラムほど入れてかき混ぜます。すると、紙コップの中の水はゼリー状になります。わずかな高分子吸収体がたくさんの水をすいこみ、さらさらした水が流れ出すことがなくなります。高分子吸収体は網目状の「分子のくさり」でできています。このくさりが水の分子をつかまえ、外に出ないようにしたためです。

 ゼリー状になった物に食塩を多めにふりかけてみましょう。コップをかたむけると水がたれてきます。網目状のくさりにつかまえられていた水分が、塩分の働きでさらさらした水にもどったのです。

 高分子吸収体はその性質を利用して、土に水分をつなぎとめる役目をする土壌保水材にも利用されています。また、石油以外からも作ろうと、でんぷんやセルロースなどの植物性の材料の開発が進んでいます。

イラスト=ビューンワークス・藤田裕美

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