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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 山口晃弘さん 

 

「ベニイモ粉」の色の変化を調べよう
 ベニイモ粉は、ベニイモを蒸してから乾燥し、粉状にしたものです。沖縄県では「ベニイモ」、宮崎県や鹿児島県では「ムラサキイモ」といいます。この粉でホットケーキを作りながら、色の変化を調べましょう。

 

 粉を水にとかすと?

 まず、ベニイモの粉の色を調べましょう。

 ベニイモ粉をとかした水は、どんな色になるでしょうか。酸性では赤、中性で紫、アルカリ性で緑になります。

 この変色は、植物が持っているアントシアンという色素が関係しています。アントシアンは、アジサイやムラサキキャベツにもふくまれています。

 このように身近に使われている物質が、酸性やアルカリ性にふれたときの性質の変化を知っておくことは、暮らしの知識として役立つことがあります。たとえば、酸性雨やアルカリ性の食品、混ぜると危険なトイレ洗剤など、よく耳にする酸性やアルカリ性物質に気がつく目安になることもあります。

 物質の化学的な性質に関する、正しい理解を進めるきっかけになると思います。

 

 ホットケーキを作ると?

 ホットケーキミックスの中には、弱いアルカリ性の重そう(「炭酸水素ナトリウム」といいます)が主成分のベーキングパウダーがふくまれています。

 加熱されると、その重そうが化学変化して、気体(二酸化炭素)を出すため、ホットケーキはふくらみます。このとき、重そうはアルカリ性の強い物質(炭酸ナトリウム)に変化します。

 こうしてアルカリ性の強い物質が残るので、ベニイモにふくまれているアントシアンが「緑色」に変わり、緑色のホットケーキができるのです。

 また、ホットケーキミックスと重そうを混ぜると、ここですでにうすい緑色になります。その理由は、重そうも弱いアルカリ性の性質を持っているからです。

 焼くことで緑色がさらにこくなり、アルカリ性も強まったことが分かります。

イラスト=ビューンワークス・藤田裕美

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