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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 高梨賢英さん 

 

文字の書ける葉を探そう
 リンゴやバナナの表面を強くおしてしばらくすると、その部分の色が変わりますね。木の葉にも、おされたり傷つけられたりすると、その部分が変色する葉があるのです。みなさんの近くの葉を調べてみましょう

 

 果物が黒くなるのは?

 モモやナシがおいしい季節になります。モモを手で強くおすと、やがてその部分が黒く変わってしまいます。

 こうした変化は、おされた部分の細胞がこわれて、中からポリフェノールオキシダーゼという物質が出てくることがきっかけで起きます。この物質が、モモの中にもともとあるポリフェノールという物質と酸素とを結びつけます。すると褐色物質が作られ、くだものは黒くなるのです。
 くだものは傷がつくと色が変わって見栄えが悪くなるので、それぞれがぶつかり合わないように、間にやわらかい素材を入れて箱づめされているのです。

 傷がつくと変色するのは、くだものだけではありません。ステップ2では、木の葉を使って調べます。

 

 書けるのはどんな葉

 「タラヨウ」という木があります。静岡より西に生えていますが、もしかしたらみなさんの近くにもあるかもしれません。タラヨウにはおもしろい性質があります。つまようじなどのかたいもので、葉の裏に文字や絵をかいてしばらくおくと、その部分が褐色に変わるのです。

 葉に文字が書けるこの木を、郵政省(当時)は1997年に「郵便局の木」と定め、郵便局に植樹するようになりましたから、郵便局近くを探すと見つかるかもしれません。もし見つからなければ、ツバキの葉で実験してみましょう。

 つまようじで、葉の裏にへこむ程度の筆圧で文字を書くと、2分ほどで変化が表れ、10分後には書いた跡が褐色に変わります。どのくらい文字が見えているのか数日間様子を見たところ、5日後でも文字を読むことができました。

 みなさんも、文字を書いたら時間を決めて写真をとると、変化をきちんと記録できます。文字がはっきり出た葉は、新聞紙などの間にはさんでおし葉にすると標本にできます。ツバキ以外の葉でも調べてみると、自由研究のテーマになりますね。

イラスト=ビューンワークス・藤田裕美

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