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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 山口晃弘さん 

 

卵で「起き上がりこぼし」
 卵の殻を使って「起き上がりこぼし」を作り、楽しい遊びをしましょう。火を使うので大人といっしょにやってね。

 

 「ろう」を使って作ろう

 生卵の細い方の先に小さな穴をあけます。千枚通しのような先のとがったもので、コツコツとたたくと、うまくできます。小さな穴を広げていく感じで、直径5ミリぐらいにします。次に、ストローで中身を吸い出します。中身が空になったら、穴から水を注いで内側をきれいに洗い、かわかします。穴を下にして1日おけばOKです。急いでかわかしたいときは、穴からドライヤーの温風を当てます。 

 穴からろうを流しこみます。ろうは火のついたろうそくを使ってたらしてもいいし、加熱した容器にろうを入れて液体になったところを流しこんでもいいです。平らな場所に置いてろうをかためます。

 ろうが冷えると、起き上がりこぼしのできあがりです。水平の台の上に置いて、指でおしてななめにかたむけてみましょう。どんなにななめにしても、ゆれながら必ず元の位置にもどってきますね。

 

 「スライム」や「鉄粉」を入れたら

 ろうを流し入れた卵が「起き上がりこぼし」になるのは、重心の位置を考えると分かります。

 卵は真っすぐに立った方が、重心の位置が低くなるので安定します。卵がかたむくと重心が上がって不安定になるため、重心を下げて安定しようとする力が働き、卵はいつでも真っすぐに立とうとするのです。

 ろうの代わりに、スライムや鉄粉(砂鉄)を使って作ることもできます。わたしが試してみたところでは、ろうを使った起き上がりこぼしが、一番元にもどりやすいようでした。

 卵の殻で作った起き上がりこぼしは、机の上だけでなく、水にうかべて遊ぶこともできます。ろうを流し入れるときに、木綿のひもにろうをつけていっしょに入れると、ろうそくの芯にできます。水にうかべて、ろうそくに火をつけてもきれいです。

 また、鉄粉(砂鉄)を卵の中に入れて厚紙などの台の上に置くと、下から磁石で起き上がりこぼしを操作することもできます。

 殻の表面に絵などもかくと、なかなか楽しく遊べますよ。

参考文献 『たまごの科学』(著 伍井一夫、星の環会)

イラスト=ビューンワークス・藤田裕美

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