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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 安川礼子さん 

 

寒天 VS ゼラチン
 春になり暖かくなると、冷たいデザートがおいしくなります。今回は、デザートの材料としてよく使われる寒天とゼラチンを調べてみましょう。

 

 何から作られるの?

 寒天とゼラチンは見かけがとても似ていますが、実はさまざまな点でちがいがあります。

 寒天の原料はテングサやオゴノリなどの海草です。食物繊維でできていて、ヒトの消化酵素では分解できないので、ノンカロリー食品として注目されています。歯の治療で型を取るときに使われたり、DNA鑑定のときに使われたりもします。85度前後の湯にとけ、冷やすと約30度で固まり始めます。

 ゼラチンは、豚などの動物の軟骨や皮ふなどが原料で、コラーゲンというたんぱく質が主な成分です。コラーゲンは皮ふの弾力を保つ成分ともいわれ、美容に良い食品として人気があります。ゼラチンは接着剤や、ぬり薬の材料としても使われているそうです。冷たい水の中では水を吸ってふくらむだけですが温かい湯にはとけ、ふたたび室温にもどすとゼリーのような状態に固まります。

 

 性質のちがい比べ

 寒天とゼラチンの性質のちがいを、実験で確かめましょう。

 標準の水を加えて煮て固めた、寒天とゼラチンを50グラムずつ用意します。それぞれ小さいなべに入れ、大さじ1杯の酢を加えて加熱します。やけどに注意しましょう。寒天とゼラチンがとけたらそれぞれ小皿に入れ、余熱が取れたら冷蔵庫に入れてしばらくおきます。寒天はふつうに固まりますが、ゼラチンはやわらかいままで固まっていないことがわかります。ゼラチンの成分はたんぱく質でできているため、熱と酸に弱いからです。

 厚さ3センチほどに冷やして固めた寒天とゼラチンを用意します。30センチほどの高さから、寒天とゼラチンの上にビー玉を落としてみます。すると寒天は穴が開きますが、ゼラチンは何ともありません。弾力ではゼラチンの勝ちです。

 ほかにもちがいはあります。寒天は常温で固まり、ゼラチンは冷蔵庫で冷やさないと固まりません。ゼラチンで作ったゼリーは、寒天より透明でなめらかな食感があります。そこで、寒天とゼラチンを半分ずつ混ぜて固めてみると、寒天とゼラチンの良いところが生かされた寒天ゼリーができます。試してみましょう。

イラスト=ビューンワークス・藤田裕美

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