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朝日小学生新聞で連載

日本化学会化学教育協議会 和田久美さん 

 

 冷たいジュースを飲むときに氷を入れると、ジュースは約〇度に冷やされます。〇度よりもっと低い温度がマイナスの温度で、「氷点下」ともいいます。氷釣りで遊びながら、マイナスの温度の世界を調べましょう。


 

  水を氷でこおらせ「接着剤」

 冷凍庫から出したての氷に、先をほぐしたたこ糸をたらしてみます。でも、これだけでは氷を釣ることはできません。
 たこ糸を水でぬらしてから、たらしてみましょう。こんどはどうなるでしょうか。氷とたこ糸がくっつき、氷を釣ることができます。このとき、氷とたこ糸が接している部分をよく観察してみましょう。
 冷凍庫の温度はふつうマイナス10度以下になっており、水は0度で氷になります。だから冷凍庫に水を入れると氷になり、冷凍庫から出したばかりの氷の温度もマイナス10度以下になっています。
 水でぬらしたたこ糸を冷凍庫から出したばかりの氷の上にたらすと、氷のために糸についた水が冷やされてこおってしまい、たこ糸と氷がくっついてしまうのです。
 ぬれた手で氷をさわると、手に氷がくっついてこまったことがありませんか。その現象と同じです。十分に冷えた氷は周囲もこおらせてしまうのです。


 

  食塩の力をかりて再び釣る

 ステップ1でたこ糸で釣れた氷は、しばらくすると氷の表面がぬれ始め、やがて氷は落ちてしまいます。氷が室温であたためられ、0度近くになって氷がとけてしまうからです。こうなった氷を釣ることはできません。
 しかし、さらの上に食塩をたっぷりまいて、表面がぬれた氷を置き、1、2分そのままにします。それだけで、またぬれたたこ糸で氷が釣れるようになります。
 食塩の上に置いた氷に、何が起きたのでしょうか。
 氷と食塩が出合うと、温度が下がります。氷と食塩をまぜる割合にもよりますが、上手にやればマイナス20度ぐらいまでならかんたんに下がります。
 食塩の上に氷をおいてみましょう。その氷の底の面と食塩がふれあって、氷の温度はふたたび下がります。冷凍庫から出したばかりのときと同じようになり、たこ糸で氷を釣ることができるのです。

まんが・西村まさのり

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