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「子どもが友だちとどうかかわっているか」は、お父さん、お母さんにとって、とても気になることのようです。子どもにとって友だちは大きな存在。親野先生が言う、子どもの「友だち力」とは、「友だちとの関係をうまく調節する力」。どんなふうに養えばいいのでしょうか。
●多ければいいとは限らない
わたしは『「友達力」で決まる!』(光文社)という本を書きました。親が子どもの人間関係力を育むと考えているからです。
「友だち力」のある子とは、どんな子だと思いますか。「友だちがたくさんいる子」を思いうかべる人が多いのではないでしょうか。それは誤解だとわたしは思います。今の子たちは、幼稚園や保育園時代から、「友だちをたくさん作ろう」という教育を受けています。そのため、「友だちの多い子がいい子」と思っている、お父さん、お母さんも少なくないようです。
大人だって交友関係の広い人とせまい人がいるように、たくさん友だちを作るのが好きな子も、そうでない子もいます。それは性格であって、自分の個性と必要性に合わせて、友だちとのつき合い方を考えればいいのです。大切なのはその子なりの友だち力を養うことです。
●人間関係を自分なりに調節する力
お父さん、お母さんからいただいたはがきの中に、「大勢の中で遊べない」「同じ子としか遊ばない」「帰ってきてから遊びに行かない」という声がありました。これらはいじめなどの問題がない限り、それほど心配する必要はありません。
わたしが言う「友だち力」は、友だちをたくさん作る力ではありません。友だちとの関係を自分なりにうまく調節する力です。ときには友だちからはなれて「一人でいる」ことも大切。携帯電話に象徴されるように、現代っ子は相手からすぐ反応がないと、不安になる傾向があります。これが集団的ないじめの背景にあります。
一人でいる力がないと、誰かをいじめようとさそわれても断れない。その仲間にならないと自分もいじめられる、という不安からいじめに加わってしまうのです。友だち関係を守ることにとらわれて、一人だけで楽しむ力が弱くなっています。
また、今の子どもたちは大人のいないところで、友だち同士かかわり合う時間が少なくなっています。自分たちで遊ぶルールを作ったり、ぶつかり合ったりする経験がとぼしく、問題を解決するための方法が分からないのです。
中、低学年なら、親子で「ロールプレー」をして、友だちに声をかける練習をしてみるといいでしょう。
●一人で楽しむ力が大切
「一人っ子は友だち作りがヘタ」と思いこんでいる人がいますが、わたしの教師経験によればそんなことはありません。
それよりも、気配りすべきなのは、ちょっとした友だちとのトラブルでキレてしまう子です。子どもがおうちの人の愛情を実感していないことが考えられます。わが子のようすが心配な場合、たくさんしかってしまっていないか、ふり返ってみてください。
愛のムチと思うかもしれませんが、しかり続けられた子は親に不信感をいだくようになります。被害妄想的になって友だち関係もうまくいきません。
気づいたところでしかるのをやめ、たっぷりふれ合う時間を作り、子どもの話をよく聞いてあげてください。そして、その子が好きなこと、熱中できることに取り組めるような環境を作ってあげてください。
それでも心配なら担任の先生にお願いして配慮してもらうことです。友だち力=コミュニケーション能力は、将来どんな仕事についても必要な力。お父さん、お母さんが、大事に育ててあげてほしいと思います。
朝日小学生新聞『ドラゴン桜』流親力講座より(2007年6月2日)
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