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| 外側は「景気がいい」とき、内側は「悪い」とき イラスト・佐々木美佳 |
ケン パパが「景気が悪くなってきた」といってたってことは、これまではよかったんだね。
――そうだ。景気がいいと、品物がどんどん売れる。会社やお店はいそがしくなるから、働き口が増える。勤めている人の給料も上がる。そうするとみんな気前よくお金を使うようになるから、さらにもうかる。
ジャン いいか悪いかはどうやって分かるの。
――内閣府という国の役所の人が毎月、スーパーやデパートでどのくらいものが売れたか、新しい家がどのくらい建ったか、といった数多くのデータをもとに判断している。日本の景気は2002年2月からほぼ6年半にわたって、よくなり続けている、といわれてきた。景気がいい期間としては、今までで一番長いことになるんだ。
ケン そんなによかったのかなあ。
――今回の景気はじわじわとよくなっていたのが特徴で、「勢いがない」といわれることも多かった。働く人たちの給料がどんどん上がったわけでもなく、景気を実感できない人も多かったんだ。いろんなデータよりも、商売をしている人の感じ方や判断の方が、景気が今どうなっているかをより正確に示す場合もある。
ポン どういうこと?
――例えば、新聞社や日本銀行は定期的に、会社の社長さんたちに今の景気をどうみているかアンケートをしている。それによると、去年の終わりごろから「景気があまりよくない」と感じている社長さんが目立って増えてきたんだ。
ケン へえ。
――専門家の多くは、このまま景気がいい状態が続くかどうか、よく分からなくなってきたとみている。内閣府の人も08年の春ごろから、景気が階段の「踊り場」のような状態にさしかかったといっている。つまり、これまでは階段を一段、一段上るように景気がよくなっていたけれど、踊り場にさしかかって、さらに上っていくのか、あるいは下っていくのかがはっきりしないってことだ。
ジャン どうして?
――これまでは、アメリカやヨーロッパ、中国といった国々の景気がよかったから、日本の会社はそうした国の人たちに品物を売って大もうけしていた。とくに、お金持ちのアメリカ人がたくさんものを買ってくれていたから、日本以外の国も景気がよかったんだ。
それが、アメリカの景気が悪くなったのをきっかけに、いろんな国の景気がさえなくなってきた。そのうえ、いろんなものをつくる時の原料になったり、品物を運ぶ乗り物の燃料に使ったりする原油の値段がどんどん上がっているため、多くの会社でもうけが減ってきているんだ。
ジャン もし景気が悪くなったら、みんなが困るんだよね。お小づかいが減るのもいやだなあ。
――そうだね。海外旅行をやめたり、外での食事をひかえたりといった「しわ寄せ」が、子どもたちにもくるかもしれないね。でも、ずっと景気がいいということはあり得ない。景気はよくなったり、悪くなったりをくり返すものなんだ。
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