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| お金の政策を決める会議にのぞむ白川さん(中央)。この日、新総裁に決まりました=9日、東京都中央区の日本銀行で(代表撮影) |
――白川方明総裁が決まったのは4月9日。日本時間の12日にはアメリカで、主要7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が開かれ、白川さんも出席した。
ジャン すべりこみセーフね。
――お金の政策を担当する世界のリーダーが集まる話し合いに日銀総裁が出られなかったら、「日本はだいじょうぶか?」と外国も不安に思っただろうね。
ポン 日銀総裁は、そんなに大切な人なんだ。
――日銀は「物価の番人」と呼ばれている。品物の値段やサービス料金などの物価が、急に上がったり下がったりしないように、安定させる大切な役割があるからだ。どんどん値上がりすれば、みんなが大好きなお菓子を買う回数も減ってしまうかもしれないよ。
ジャン どうやって物価を安定させるの。
――物価が上がりすぎるときは、銀行などからお金を借りたときの金利(お金のレンタル料のようなもの)を高くして、お金を借りにくくする。景気がいいときは、会社がたくさんお金を借りて、土地や機械を買いすぎることが多い。そうなると物価も急に上がって、みんなが困ることになりかねないからだ。
ジャン 逆に、物価が下がるのはいいのね?
――そうでもない。物価がどんどん下がるようなときは、景気が悪いことが多い。働く人のお給料まで減ってしまうことだってあるよ。そんなときは、金利を下げてお金を借りやすくし、世の中にお金が多く出回るように調節する。
ケン 日銀総裁の責任は重いんだね。
――総裁が一人で決めるわけではないんだ。日銀が金利を決める「金融政策決定会合」という集まりがある。ここで投票できるのは総裁と2人の副総裁、それと学者や会社の経営者から選ばれた六人の審議委員の合わせて9人(副総裁1人と審議委員1人は現在空席)だ。
ジャン 会合はいつ?
――毎月開かれ、国内や海外の景気のようすを話し合って、多数決で金利を決める。ただ、日銀総裁は会合の議論を引っ張っていく能力が必要なんだよ。
ポン パパも日銀にお金をあずけているのかな。
――日銀は「銀行の銀行」だから、ふつうの会社や個人が、直接お金をあずけたり借りたりはできないよ。日銀は、一般の銀行や信用金庫などにお金を貸したり、経営がだいじょうぶかを調べたりしているんだ。
ポン へえー。
――日銀の仕事で忘れてはならないのが、お札の発行。お札の正式な名前は「日本銀行券」というんだよ。お札に書いてあるから、パパやママに見せてもらって、たしかめてごらん。
ジャン そんなに大切な役目の人なのに、なぜ決まらなかったのかな。
――政府が日銀の総裁と副総裁、審議委員を決めるときには、国会が同意する必要がある。福田首相は財務省(昔の大蔵省)の役人のトップだった人を日銀総裁にしたかったんだけど、民主党など野党は「国の予算をあつかう役人のトップだった人では、政治を気にして金融政策を決める可能性がある」と反対した。衆議院は自民党など与党が多数だから福田首相の案に同意したけど、参議院は野党が過半数をしめているので、二度も不同意になった。
ケン 前に朝小で、衆院と参院で意見がちがったときは、衆院の意見が通るしくみだって勉強したよ。
――日銀総裁や副総裁などを決めるには両院の同意が必要。予算や法案のようにはいかないんだ。
ケン 国会の同意は、なぜ必要なの。
――昔は政府だけで総裁を決めていたけど、政府は景気をよくするために金利を下げたがるので、日銀の判断に影響を与えるおそれがあった。また、旧大蔵省と日銀が交代で総裁を出すのが習慣のようになって、学者らはなかなか総裁になれなかった。それで、1998年にスタートした新しい日銀法で、日銀の独立性が強められ、今のような選び方になったんだ。今回は問題も起きたけれど、一部の人だけで決めるよりは公平だという人もいるよ。
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