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須藤大輔記者(朝日新聞生活グループ)
この夏、沖縄の石垣島や、ミズバショウで有名な尾瀬が国立公園になるって、記事を読んだよ。
日本三景の一つ、天橋立も国定公園になったって。でも、公園といっても、すべり台やブランコを作るわけじゃないみたい。
そういう公園とはちがうんだよ。すばらしい自然の風景のある場所を自然公園といって、国立公園や国定公園などがあるんだ。
だったら、ぼくらが住んでいる家の近くにも自然公園はきっとあるね。全国にどれくらいあるのかな。
優れた自然の風景の場所を国が指定
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| 国立公園に指定された石垣島にある、世界最大級のアオサンゴ群落 |
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日本の面積の約10分の1
新たに石垣島・尾瀬・天橋立
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――国立公園は尾瀬が加わると全国に29か所、国定公園は56か所になる。合わせると日本の面積の約10分の1にもなるよ。最近は3つの自然公園に動きがあったんだ。
ジャン どの公園がどう変わったの?
――沖縄県の石垣島は今月1日、西表国立公園に加わり、名前も「西表石垣国立公園」になった。サンゴ礁や照葉樹(深緑色で光沢のある葉を、1年中茂らせる木)の林など亜熱帯のすばらしい自然が残っている。
かつて、このサンゴ礁の海を埋め立てて、空港を造る計画が持ち上がった。世界中から反対の声が上がって計画が変更され、今回公園になったんだね。
ケン 尾瀬や天橋立は?
――尾瀬は福島、栃木、群馬、新潟の四県にまたがる地域で、湿原とそれを取り巻く山々の景色が美しいところ。もともと日光国立公園の中の1つの地域だったが、今月下旬に独立して「尾瀬国立公園」になる。新しい国立公園の誕生は、北海道の釧路湿原以来20年ぶりだ。
天橋立は、今月3日に「丹後天橋立大江山」という国定公園になった。場所は京都府。丹後半島の複雑に入り組んだ海岸や近畿地方有数の落葉広葉樹(広く平たい葉を持ち、冬には落葉する木)の林が有名だ。若狭湾国定公園から独立する形で、新しい国定公園になったんだよ。
ケン 国立公園と国定公園ってどうちがうのかな。
――国立公園は、国が指定して管理も行うのに対して、国定公園は、国が指定した後の管理を、その場所の都道府県が行う。どちらも自然公園法という法律で手続きが決められている。すばらしい自然の風景を公園として守りながら、みんなに利用してもらい、心身をすこやかにしてもらうことが法律の目的だよ。
ポン どうやって風景を守るの。
――公園の中は自然のこわれやすさや大切さによって、いろいろと禁止されていることがあるんだ。1つは、開発規制。大きなホテルやゴルフ場などはまず造れなくなるね。貴重な植物をふみあらすおそれがあるようなときは、おとずれる人の数を制限することもできるんだ。
ケン どうして最近、公園が変わってきているのかな。
――時代とともに、求められる公園も変わってきていると言われている。
昔は、家族や職場のみんなで、きれいな風景を見に出かけることが旅行の大きな楽しみだった。でも、最近はただ見るだけでなく、ガイドさんといっしょに自然を観察するエコツーリズムなどが盛んだね。
ポン ぼくもそういうの好き。
――こうした自然を楽しむ旅行では、いろいろな動物や植物にあえる方が楽しいよね。だから、国立公園や国定公園の決まりで、動植物をもっと守っていけたら、公園の価値も守っていける、と考えられるようになったんだ。
ジャン じゃあどうなっていくの。
――自然公園法を担当している環境省は、これから五年かけて、全国の国立公園や国定公園の場所や名前を見直す方針を立てている。
動植物の種類が多い照葉樹林、少なくなった棚田などの里地の風景、ダイビングをする人も増えたサンゴ礁の海などを、もっと公園にしていくつもりだ。今ある公園も、名前や区域を分かりやすく見直していくことになりそうだ。
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【きょうのポイント】
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▽自然のすばらしい風景のある場所を公園にしたのが自然公園。国立公園は29か所、国定公園は56か所ある(8月末)。
▽最近、3つの自然公園に動きがあった。沖縄の石垣島が西表石垣国立公園に、福島などに広がる尾瀬が尾瀬国立公園に、京都の天橋立は丹後天橋立大江山国定公園に。
▽風景を見るだけでなく観察などのできる公園へ、楽しみ方に変化が出ている。自然公園法を担当する環境省は5年かけて、国立・国定公園の見直しをしていく。 |
(2007年8月12日)
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