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●不二家の問題って?●

大村 美香記者(朝日新聞生活グループ)
 
ポン

 不二家のシュークリームやショートケーキがお店から消えちゃったね。どうして?

大村 記者

 期限切れの材料を使って、お菓子をつくっていたことがわかったからなの。

ケン

 どうしてそんなことが起きたんだろう。

お菓子の材料の「期限切れ」などを隠し信用失う

古い牛乳やリンゴを使う
体調崩した人はないが…

 


 

不二家のお菓子を専門に売るフランチャイズ店をおとずれ、頭を下げる新しい社長〓東京都板橋区で

 ジャン 期限切れって、どういうこと?

 ――お弁当や総菜など、いたみやすい食べ物には、「この日までは安全に食べられます」という日付をつけるようにと、国が決めているの。これが消費期限。
 ほかに賞味期限というのもある。ジャムやかまぼこなどの加工品についていて、おいしく食べられる限度をしめしているの。この期限をすぎたからといって、すぐ食べられなくなるわけではないよ。不二家は消費期限を1日すぎた牛乳や賞味期限が切れたリンゴの加工品などを使ってケーキをつくっていたのね。

 ケン え、そんなお菓子を食べてだいじょうぶだったの?

 ――今回、問題になっている件では、いまのところ「食べて具合が悪くなった」と確認された人は出ていない。だから国も「すぐに法律違反だともいえない」としているの。
 ただ、不二家はほかにも、自分たちがつくったシュークリームやプリンの消費期限を社内の基準より長く表示して売ったり、国の基準よりもずっと多い細菌がついているとわかったケーキをそのまま売ったりしていたことがわかったの。

 ジャン どうしてそんなことをしていたの?

 ――最初、会社は「工場でお菓子をつくる係の人がベテランで、『これくらいだいじょうぶ』と思って期限切れの材料を使っていた」と説明した。でも調査すると、もっと地位が上の人が命令していた例があったり、ひとつの工場だけでなく、ほかの工場でもやっていたり、別の問題点も見つかって会社全体にかかわるとわかってきたの。
 会社が自分で決めたルールも守っていなくて、お菓子を清潔につくる方法がいいかげんだった。ただ、いったいどれくらい問題なことがあったのか、なぜそうしてしまったかは、まだ調べている最中なのよ。

「体質に問題」と社長交代
立ち直れるかペコちゃん

 

 ポン 食べてひどいめにあった人がいないとしても、何だか変だね。

 ――そうね。期限切れの材料を使っていたことは、去年12月には会社の中でわかっていたんだけど、その時には発表せず、その後も何件か同じあやまちをくり返していたの。そして問題が明らかになっても、最初は本当とはちがう説明をしていた。
 「会社は、世の中の決まりを守り、うそをついたり、ごまかしたり、かくしたりしてはならないはずなのに、これはおかしい。直接口に入れるものをつくる食品会社であれば、なおさらだ」という批判の声があがっているわ。

 ケン ペコちゃんで有名な会社だったのに。不二家はどうなっちゃうの?

 ――チョコレートやキャンデーなど生菓子ではないものもスーパーから閉め出されて、お菓子が売れなくなり、経営はきびしい状況になっている。「会社の体質に問題がある」といって、これまでの社長がやめて、新しい人が社長になった。

 ジャン 新しい社長は何ていってるの?

 ――どうしたら問題をくり返さないようになるか、会社の組織のあり方や仕事のやり方を新しくする、といっているわ。会社の人だけではなくて、弁護士や大学の先生に、外からの目で指摘してくれるよう、お願いしている。工場のある自治体も改善の指導をするといっている。
 問題を調べつくして公表し、改善策を立てて実行していくことが、信頼をとりもどす道になるんじゃないかしら。

【きょうのポイント】
 ▽消費期限は、「この日までは安全に食べられます」という日付で、賞味期限は、おいしく食べられる限度をしめしている。不二家は、期限切れの材料を使ってケーキをつくっていた。今回の件では、いまのところ「食べて具合が悪くなった」という人が確認されていないので、国も「すぐに法律違反だともいえない」としている。
 ▽調べてみると、一部の工場だけでなく会社全体にかかわる問題だとわかった。期限切れの材料を使っていたことは、去年11月に会社の中ではわかっていたのに公表しないで、その後もうそをくり返したので、批判が起きている。
 ▽不二家は、経営がきびしい状況になり、新しい人が社長になった。どうしたら問題をくり返さないようになるか、会社の組織のあり方や仕事のやり方を新しくするといっている。 。

【食品の期限表示】
 食品衛生法と日本農林規格(JAS)法で表示が義務づけられています。消費期限は、弁当や調理パンなど保存がきかない食品(製造日をふくめてだいたい5日以内に食べた方がよい食品)に表示されます。賞味期限は、スナック菓子やレトルト食品、缶づめなどいたみにくい食品に表示されます。
 表示されるのは、未開封で、記載されている方法で保存している場合の期限です。一度開封したものは、表示されている期限にかかわらず早めに食べる必要があります。
 消費期限も賞味期限も、2005年に国が決めた基準をもとに、各企業が検査をして決めています。

(2007年2月3日)


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