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茂木克信記者(朝日新聞経済部)
ライブドア株が今月十四日に上場廃止になったとニュースでいっていたわ。どういうことなのかしら?
それはね、ライブドアという会社の株が、四月十三日までは東京証券取引所というところで自由に売ったり買ったりできたんだけど、十四日からはできなくなったことをいうんだよ。
そもそも、上場ってどういうことなのか、よくわからないや。
そうだね。まずは株が何なのかを整理しよう。それから、上場と廃止がどういうことなのかを考えてみようね。
証券取引所で株を自由に売り買いできるように
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上は日本でもっとも多くの株をあつかう東京証券取引所。下は上場をとりやめられた「ライブドア」の、最後の株の価格をしめす電光掲示板=4月13日、東京証券取引所で
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――株式会社ということばを聞いたことがあるよね。日本には百万社くらいあるんだ。人から集めたお金を元手にして事業を行い、もうけを生んで、お金を出してくれた人に、年に一度か二度、そのもうけの一部を配るんだ。お金を出してくれた人を株主といって、その証拠に株主にわたすのが株。株券ともいうよ。
ケン どんな株でも自由に売ったり買ったりできるんじゃないの?
――いいや。株を自由に売買するところが証券取引所で、そこで売買できるようになることを上場というんだ。上場している会社は三千数百社くらいなんだ。ライブドアが上場していた東京証券取引所は日本でもっとも大きくて、二千三百社以上の株が売買されているよ。
ポン どうして上場するのかな。
――たくさんの人からお金を集めやすくなるんだ。将来もうけがふえそうな会社の株は、たくさんの人が買いたがるので値上がりする。そうなると、会社は新しい株を売り出すことでたくさんのお金を集められるようになる。でも、もうけがへりそうだと株は値下がりするし、会社がつぶれたら、株主が出したお金は返ってこない。
「株でもうけた」っていっている大人がいるよね。その人は株を安いときに買って、高いときに売ることができたんだよ。
ジャン すべての会社が上場すればいいんじゃない?
――ところが、そうはいかないんだ。取引所が、会社の成績や信用できるかどうかをたしかめるテストみたいなものをして、それにパスしないと上場できないんだ。
ケン きびしいんだね。
――でたらめな会社の株を買って、後で会社がつぶれて損したのでは、だれも株を買わなくなるからね。だから、上場しているということは、きちんとした会社だとみとめられていることなんだ。
ジャン ということは、ライブドアはきちんとした会社だとみとめられなくなったわけね。
――その通り。ライブドアの堀江貴文前社長は、「証券取引法」という株のことを決めた法律をやぶったうたがいがあるんだよ。株の価格を上げてもうけるために、うその話を公表したり、会社の成績をよくみせるために、うその売り上げを成績表に書いたりした、とうたがわれているんだ。
それで、東京証券取引所から「退場処分」という一番きびしい罰を受けたんだよ。会社の信用はなくなるし、たくさんの人からお金を集めることができなくなったんだ。
ケン 法律をやぶったんだとしたら、罰を受けるのは仕方ないけど、株主はこまってないのかな。
――そうだね。これからライブドア株を売ろうと思ったら、自分で買いたい人をさがさないといけないからめんどうだよね。それに、法律をやぶったうたがいがあるとニュースで流れてから、ライブドア株の価格はすごく下がったんだ。ほとんどの株主が損をしたはずだよ。うその話や成績表を信じて株を買っていた人は、気の毒だよね。
ポン 何とかならないの?
――いま、ライブドアや堀江前社長に対して裁判を起こして、損したお金を返してもらおうという、まとまった動きがあるんだ。二十六日にまず九十六人がうったえた。弁護士さんによると、千人以上の株主が参加して、四十億円ものお金を返すようもとめることになる、という話だよ。
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【きょうのポイント】
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▽証券取引所で株を自由に売り買いできるようになることを「上場」という。上場すると会社は、たくさんの人から資金を集めやすくなる。
▽信用できる会社かどうか、成績はいいかなどの審査に合格しなければ、上場できない。いま上場している会社は三千数百社。
▽ライブドアは株の価格を上げるために、うその話を公表したり成績をよく見せかけたりした、とうたがわれている。これにより上場廃止の処分を受けた。株主が裁判を起こす動きもある。 |
(2006年4月29日)
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