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冨田 悦央記者(朝日新聞経済グループ)
回転ずしに行ったら、ぜったい食べるのがマグロ。トロのにぎりには目がないの。
でも、学校で先生が「マグロをとる量がへるから、食べる機会も少なくなる」と話していたよ。
えっ、本当なの? 赤身のおさしみも食べられなくなるのかな。
すぐに食べられなくなることはないけれど、マグロの一部の種類は来年から、とる量をへらすことになった。
何で?
日本人が好きなマグロは、世界中の海でとられすぎている。このままとりつづけたら、姿を消してしまうおそれが出てきたからなんだ。
保護と違反漁船取りしまりでとる量少なく
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市場で取引されるマグロ。世界のマグロの約4分の1を食べるほど、日本人はマグロ好きです=東京都中央区の築地市場で
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ジャン マグロって、いっぱい種類があるよね。
――クロマグロ(ホンマグロ)やミナミマグロ(インドマグロ)は、トロの身が多くて値段も高い。さしみとして、よく食べるのがメバチマグロで、キハダマグロもおなじみだ。ビンナガマグロはおもにツナ缶の材料になる。
ケン 日本では、どれくらい食べているの?
――国の推定では、2005年に国内で出回ったマグロは53万トン。一番多いのがキハダで22.5万トン。メバチ、ビンナガとつづいて、クロマグロが4.4万トン、ミナミマグロは1.6万トンだ。東京の築地市場にはさまざまな魚介類が集まるけど、売り買いされる全数量の一割をマグロがしめている。
ポン 大人気のお魚なんだね。
――世界で一年間にとられるマグロは二百数十万トンなので、約4分の1を日本人が食べていることになる。脂ののったトロを日本人は好んで食べるから、世界各地でとれたクロマグロやミナミマグロは、ほとんど日本に輸出されるんだ。
ケン 先生は「中国やアメリカ、ヨーロッパでもさしみを食べるようになってきた」といっていた。どうしてなの。
――中国では経済がゆたかになったことから、アメリカやヨーロッパでは牛海綿状脳症(BSE)や鳥インフルエンザで肉食をひかえる人が出てきたことから、マグロなど魚を食べる人がふえ始めた。今後さらにふえることが予想され、とりすぎが進んだり、値上がりしたりするおそれがある。
ジャン とる量がへらされるのは、どのマグロ?
――クロマグロとミナミマグロだ。ミナミマグロは来年からいまより2割へる。日本で食べられているクロマグロの半分以上をしめる地中海産クロマグロも、徐々にへらして4年後にはいまより2割少なくなる。どちらも、日本などマグロをとっている国・地域でつくる国際機関が決めたんだ。
ケン とりすぎって、どういうこと?
――マグロは海の天然資源でかぎりがある。そこで国際機関は前から、各国・地域がどれだけとっていいかなどのルールをさだめている。でも、それをやぶって、決められた量以上のマグロをとる船がいるんだ。
ミナミマグロは日本のとりすぎがわかったし、地中海のクロマグロも、地中海沿岸の国や地域が、決められた量の一・五倍以上もオーバーしてとっているとされる。
ポン ルールは守ってほしいね。
――その通り。だから、国際機関はとっていい量をへらすと同時に、違反漁船の取りしまり強化にも乗り出している。
ポン ぼくたちがたくさん食べるのもいけないのかな。
――売られているマグロが違反してとられたものか、一般の人にはわかりにくいから、食べる側が悪いとはいえない。商社やスーパー、すし店は、ルールを守った漁船がとったマグロだけをあつかってもらいたいね。
ジャン ほかにはどんなことでふせげるのかしら。
――自然保護団体は「だれがとったかわからないマグロを食べないようにしよう」とうったえている。とったマグロを買ってもらえなくなれば、漁船は違反しなくなり、マグロのとりすぎもふせげる、というわけだ。食べる側が、マグロについてのニュースに気をつけて、しっかりえらぶ必要があるね。
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【きょうのポイント】
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▽世界でとれるマグロの約4分の1は、日本人が食べている。最近は、中国やアメリカ、ヨーロッパなどでもマグロ人気が高まっている。
▽海の天然資源としてマグロを保護するため、国際機関は国や地域ごとにとっていい量を決めている。しかし、日本もふくめ、決まりを守っていない国がある。
▽とりすぎをふせぐため、国際機関はミナミマグロのとっていい量を来年から2割へらし、地中海産クロマグロも4年で2割へらすことを決めた。同時に、違反漁船の取りしまりも強める。 |
(2006年12月9日)
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