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大月 規義記者(朝日新聞経済部)
景気のいい時期が一番長くつづいているって聞いたけど、どういうこと?
いまから40年も昔、「いざなぎ景気」とよばれる景気のいい時代があった。戦争が終わって20年、人々はゆたかになり、自動車やエアコンなどいろいろな商品をみんなが買いもとめた。この景気は4年9か月もつづいて日本の記録だった。
その景気の長さをこえたの?
いまの景気は、その「いざなぎ景気」と同じくらいの長さになっているということだ。
「いざなぎ超え」? でも給料は上がらない
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「11月で4年10か月」と国
正確にわかるのは2年後
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景気がいいとはいっても、給料がほとんど上がっていないのがいまの好景気の特徴。大きな買い物は、じっくりえらんでする人がふえています〓東京都内の大型家電店で
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ポン 景気って何か教えて。
――工場などで商品をどれだけつくっているか、工場からお店に運ばれた商品は売れているか、お店には買い物客が集まっているか、といったことを見て決めるんだ。いろいろな品物がたくさんつくられ、どんどん売れていたり、工場やお店で働いている人の給料が高くなったりして、みんなのくらしがよくなることを「景気がいい」とか「好景気」とかいうんだ。
ケン 悪くなることは何ていうの?
――「不景気」とか「不況」とかよぶ。いいことがずっとつづけばいいんだけど、どんな時代でもつくりすぎや、買いすぎがあって、工場でのものづくりや買い物客の動きにはブレーキがかかる。こうなると好景気が終わって、代わりに不景気がやってくる。
ジャン 景気はだれが決めているの?
――景気のいい、悪い、長い、短いは、内閣府という国の役所で判断しているんだ。「いざなぎ景気」をぬく、ぬかないというのも、ここが決めている。
ポン 「いざなぎ」ってどんな意味?
――とても長くつづいたことをほめたたえて、昔話で日本列島をつくったといわれる神さま「イザナギノミコト」からとった名前なんだ。
ケン いまの景気はそれをぬいて、新記録になるの?
――正確な長さが決まるのは、なんと2年もあとになってからなんだ。でもね、運動会のかけっこで一番になっても、表彰式が2年後だっていったら、みんなしらけちゃうよね。
ポン わすれちゃうし、うれしくないよ。
――だから国も気をきかせて、あくまでも予想として、いまの好景気がことしの11月で4年10か月になったといったんだ。
ジャン でも、うちのお父さんは「給料がなかなか上がらない」って、さみしがっていた。本当に景気はいいの?
――みんなのお父さんだけじゃない。働いている時間が長くなって、いそがしいのに、「給料はよくならない」とか「ゆたかになっていない」となげいている人は多いんだ。
国内で働いている人々の月給を合計してみると、昔のいざなぎ景気の時代は、およそ五年間で月給は約2倍にふえたんだけど、いまの景気では5年たってもほとんど同じ金額のままだ。
ケン じゃあ、だれがもうかっているの?
――それは会社なんだ。会社はもうけたお金を、そこで働いている人に分けてあげられないんだ。
ポン ケチだね、会社って。
――これにはわけがある。いまの好景気が始まったのは、2002年2月から。それまでは、何人もの人が会社をむりやり辞めさせられたり、給料をものすごくへらされたりする不況の時代が五年もつづいた。
だからいまの好景気が始まっても、会社は「もしも、またあの不況がきたらいやだ」とこわがって、もうけたお金を銀行などにあずけて、たくわえるばかりなんだ。ただ、好景気がもっとつづけば、会社もそのうちたくわえる必要がなくなって、給料を上げるかもしれないね。
ケン いつ上がるのかな?
――いま、日本の景気がいい一番の理由は、世界の人々が日本の商品をたくさん買ってくれているからなんだ。日本の景気がどこまでつづくかを考えるときは、アメリカや中国など外国の景気も考えないといけないんだ。
そのアメリカの好景気も、もう5年たっている。そろそろ不況になるのではないかと心配する人もいるよ。
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【きょうのポイント】
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▽商品がたくさんつくられて売られたり、給料が上がってくらしがよくなったりすることを好景気という。景気のよさは内閣府が判断する。
▽いまの好景気の長さは、これまで最長だった「いざなぎ景気」(4年9か月)をこえたようだと、11月に判断された。正確にわかるのは2年後。
▽この5年間は、給料がほとんど上がらず、景気のよさを実感できない人が多い。会社は、また景気が悪くなることをおそれて、もうけをため、給料を上げたがらないから。 |
(2006年12月2日)
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