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高田 誠記者(朝日新聞社会部)
マンションを売った会社の社長さんが、国会によばれて、いろいろ質問されているのを見たわ。
地震にたえる強さが十分でないマンションなどが建てられた事件で、事情を聴かれたんだ。
すごくきびしく問いつめられていたよ。
あれは「証人喚問」といって、国会にあたえられた重要な役割のひとつなんだよ。
重要事件の関係者に国会で証言してもらう
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耐震強度がたりないマンションなどが建てられた問題で証人喚問された、不動産会社「ヒューザー」の社長=左はし。社長がたびたび補佐人(ほさにん)に相談したため、理事らが集まり質疑(しつぎ)が中断しました=1月17日、国会内で
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ポン その「ショーニンカンモン」って何?
――大きな事件の関係者を国会によんで、何があったのかをたずねることだよ。衆議院と参議院は「国政調査権」という権利を持っている。国民に真実を明らかにするために、証人をよんで証言をもとめたり、記録を提出してもらったりできるんだ。
ジャン どういう事件が対象なの?
――とくに決まりがあるわけではないのだけど、国民の関心が高く、社会的に影響のある事件がとり上げられるね。一九七六年の「ロッキード事件」の喚問など、政治家が企業からお金をもらって、その企業に都合のいいようにしてあげた、というような例が多い。
ケン 何か裁判みたいだったよ。
――裁判と喚問では目的がちがう。裁判では、うったえられた人が法律に違反していないかを判断し、法律違反となれば罰が決められる。国会は「立法の府」、つまり法律をつくる機関だから、証人喚問で何が悪かったのかをはっきりさせて、法律をつくったり改善したりというねらいがある。
ジャン 今回は、なぜ行われたの?
――去年の暮れに、地震にたえる強さをごまかして設計した建物が、次々と見つかったよね。マンションを売った「ヒューザー」という会社の社長は、そんなあぶない設計であると知りながら、マンションを売ったうたがいが持たれているんだ。この事件では、五人目の証人喚問になる。
ポン でも、前にも国会に来ていたよ。
――前回は「参考人」としてよばれた。今回は「証人」だから全然ちがうんだ。
証人というのは「真実を明らかにするのに必要な人」のこと。証人としてよばれたら、特別な理由がないかぎり、おうじなければいけない。参考人はもっと幅広く、事件の参考になる専門知識を持った大学の先生がよばれることもある。
ジャン 参考人のときは自由にしゃべってたみたい。
――参考人と証人では、話す「ことばの重み」もちがう。証人は、うその証言をすると、刑務所に入れられる罰を受けることもある。証言をするからにはうそはゆるされない。でも「それはいえません」と証言をことわる権利はあるんだ。
ポン どういうこと?
――刑事事件として裁判にうったえられる場合、あまり正直に話してしまうと、自分が不利になることもあるだろう。証言者の権利も守らなければならない。今回も、これを理由に何度も証言をこばんでいたね
ジャン これからどうなるの?
――社長をもう一度喚問するかどうか、話し合い中だ。
ケン でも、また「答えられない」ばかりかも。
――証人喚問が大事なのは、国民の代表である国会議員が、国民の「知る権利」にこたえる点。たとえ「答えられない」を連発しても、テレビにうつし出された表情は正直だ。住まいの安全という、わたしたちのくらしにかかわることでもある。関心を持って見守っていこう。
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【きょうのポイント】
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▽証人喚問は、大きな事件の関係者を国会によび、真実を明らかにする証言をしてもらうこと。国民の「知る権利」にこたえるため、国会が行う仕事のひとつ。
▽証人はうその証言をすると罰せられる。答えたくない質問に、答えない権利はある。
▽喚問で何が悪かったかをはっきりさせ、法律をつくったり、かえたりするねらいがある。罪を問う裁判とは目的がちがう。 |
(2006年1月28日)
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