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石川尚文記者(朝日新聞経済部)
4月から「ペイオフが解禁になる」ってニュースでいってるけど何のこと?。
「経営がやっていけなくなった銀行にあずけたお金が返ってこなくなることもある」ってことなんだ。
えっ、預金がなくなっちゃうの! 大変だ、お母さんに、いますぐお金をおろせって教えなきゃ。
あわてないで。めったには起きないし、防ぐ工夫もできる。それに、返ってこないのは、1000万円をこえる預金についてだよ。
預けたお金が返ってこなくなることも
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銀行が倒産した場合に支障
確実に戻るのは1000万円まで
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ポン でも、あずけたものを返してくれないなんて、ひどいよ。
――銀行にあずけたお金は、どこへ行くか知ってる?
ケン 金庫にしまっておくんじゃないの。
――それだけじゃ、銀行は利息をはらえないよね。
ポン 利息って?
ジャン お母さんが、最近は預金の利息が安すぎるっておこってたわ。
――銀行にお金をあずけると、半年とか1年ごとに、お金が少しふえるんだ。15年ぐらい前は、1万円をあずけると1年後には1万500円ぐらい返してもらえた。ふえた500円を利息というんだ。
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| ペイオフ解禁で、お金をあずける側はいくつかの銀行にわけるなどの対策が必要になります |
ケン 銀行は損にならないの?
――銀行はみんなのおうちからあずかったお金を、会社やお店にかすんだ。そのお金で、お菓子をつくる会社だったら、お砂糖や卵を仕入れたり、お菓子を焼く機械を買ったりする。できたお菓子を売ってもうけたら、会社が利息をつけて銀行にお金を返す。銀行が会社に1万円かして、1年後に1万600円返してもらえれば、みんなのおうちに1万500円返しても、まだ100円、銀行の取り分がのこるよね。
ジャン でも、そんなにうまく行くの? となり町の工場は、銀行にお金が返せなくなって、倒産したって聞いたわ。
――銀行はちゃんと返してくれそうな会社にお金をかして、そこの商売がうまくいくかを気にしていなきゃいけない。みんなからあずかったお金を「またがし」してるんだからね。でも、かし方がいいかげんだったり、不景気つづきでどの会社もモノが売れなかったりすると、銀行が損をすることもあるよ。
ケン やっぱり、うちの預金も返ってこなくなるの?
――銀行に損が出ても、ふつうは大丈夫だ。そういうときにそなえて、銀行の中に余分にお金を持っていなさい、というルールがあるからね。でもその余分のお金では足りないほど損が出ると、銀行がみんなのおうちに返すお金が足りなくなって、つぶれてしまう。銀行の「破綻」って聞いたことあるかな。経営がいきづまること、自分の力で経営がつづけられない状態になることなんだけど。
ジャン 聞いたことある、ある。この前まで、うちのお母さんも、あの銀行つぶれないかしら、って心配してた。破綻のときは、預金が返ってこなかったの?
――いや、いままでは全部返ってきていた。国が穴うめをしたからね。10年ぐらい前から破綻する銀行がふえたので、特別あつかいをしていたんだ。
預金がもどらないと、みんながお金を銀行にあずけなくなってしまう。そうしたら、会社やお店も銀行からお金をかりられなくなり、仕事ができない。それではこまると考えたんだ。
ケン これからは?
――銀行の破綻は、もうあまり起きないだろうと、国はいっているよ。だから、めったなことでは、国は助けない。国のお金は、もとは国民がおさめた税金だ。国全体にこまる人が出るようなおおごとでなければ使わないんだ。
ジャン じゃあ、もし破綻が起きたら?
――銀行にのこっている財産をお金ににかえて、預金している人たちに平等にはらいもどす(ペイオフ)ことになる。銀行が預金を100億円集めていたのに、損をかさねてお金や財産が8割の80億円しかのこっていなければ、もどってくる預金も八割になってしまう。
ケン それじゃ、預金している人はパニックにならない?
――そうだよね。だから、そういう場合でも預金のうち1000万円以内の分と、その利息はかならず保証されるんだ。日本中の銀行が、「預金保険」という仕組みに入って、そのためのお金を日頃からつみ立てている。預金が1000万円以下なら、心配はないよ。でもコツコツとためて1000万円以上の預金を持っている家庭は、やっぱり心配だね。
ジャン どうすればいいの。
――いくつかの銀行に分けて、1か所は1000万円以下にする手がある。利息がつかない代わりに、かならず全部返すという約束の預金も始まっているよ。1000万円以上あずけて、利息もちゃんともらいたいときは、あずける銀行がちゃんとしたところか、しっかり点検することが必要だね。
(2005年3月26日)
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