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大島大輔記者(朝日新聞社会部)
最近、「ゆとり教育」の見なおしというニュースが出ていて、ママが「土曜休みがなくなるのかしら」っていっていたけど、いったい何が起こっているの?
30年近く前は、小、中学校ではずいぶんたくさんのことを教えていたし、授業の時間も長かったんだ。あまり多すぎる、ということでそれらをへらしてきたのが「ゆとり教育路線」。ここにきて、それを見なおそうという動きが出てきたんだ。
なぜ見なおすことになったの?
国際調査での「学力低下」がきっかけ
――大きなきっかけになったのは、去年12月に公表されたふたつの国際的な学力調査の結果で、日本の子どもたちの学力が下がり始めていることがはっきりしたためだ。
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| スクールミーティングで4年生の総合学習を参観し、子どもたちに質問する文部科学省の小島敏男副大臣=2月7日、埼玉県熊谷市の熊谷西小で |
スクールミーティング実施校募集
文部科学省はスクールミーティングを希望する学校を募集しています。応募方法などくわしくは、文部科学省のホームページにあります。 |
ポン そんなに成績が悪かったの?
――理科や算数、国語の授業で学んだ力を普段の生活の中に生かせるかどうかをみるテストだった。理科や算数の成績はけっして悪くはなかった。ただ、昔は日本はこれらの教科はずっと世界のトップだったんだ。さらに、文章などを読んで理解する力は、調査に参加した国々の中で真ん中ぐらいで、教育を担当する文部科学省は「もはや世界のトップではない」という表現で、成績が下がったことをみとめざるをえなかった。
ジャン 成績が下がったのは「ゆとり教育」のせいなの?
――とてもむずかしい質問だね。それは専門家の意見も分かれるところなんだ。ゆとり教育がめざしたのは、君たちが何が大切かを自分で考えて、自分で学び取っていく力をつけてもらうことだった。そのためには、教科の基本的な内容をしっかり身につけることが大切だったはずなんだけど、それがうまくいっていなかったと感じている人たちも多い。
ポン ふーん。
――少なくとも、授業の時間をへらしすぎたのではないかという意見が強まっている。実は、学校で教える内容や授業時間は国が決めていて、それは「学習指導要領」というものに書かれているんだ。いまの学習指導要領の中身は「ゆとり教育」の考え方を柱にしているんだけど、それをすべて見なおすことが決まったんだ。
ジャン 見なおすって、どこがかわるの?
――中央教育審議会という、教育などの専門家たちがメンバーになっている会議がある。文部科学大臣のもとめにおうじて話し合い、意見をいうのが役目なんだ。そこでこれから話し合われることになっている。
いまの学習指導要領をもとにした授業は、2002年度から始まった。このときから算数や国語などのいままでの教科の枠にとらわれない「総合的な学習の時間」と、土曜、日曜をお休みにする「完全学校週五日制」がとり入れられた。見なおしのポイントとしては、このふたつをどうするかになりそうだ。
ケン 総合学習がなくなっちゃうの?
――いや、なくなるわけではないが、「体験活動」といって校外での見学が多すぎるという反省もあって、国語などの基本教科を重視した方がいいという意見がある。また、土曜日に学校がなくなって授業時間が足りないとなやむ先生たちもいる。こうした意見をふまえて、どう見なおすかを話し合う予定だ。
ジャン いつごろ決まるの?
――どういうふうに見なおすかは、ことしの秋までに結論を出すことになっている。
ケン えー、そんなに早く授業の中身がかわってしまうの。落ち着かないなあ。
――いやいや、その結論をもとに新しい学習指導要領をつくって、それをみんなに知ってもらう時間も必要だから、実際に授業がかわるのはまだ何年か先のことだ。
ジャン わたしたちが受ける授業なんだから、子どもの声も聞いてほしい。
――その通りだ。君たちや、先生の声をよく聞いてもらわないといけない。文部科学省はことしから、大臣や職員が学校に出向き、先生や子どもたち、保護者と直接意見をかわす「スクールミーティング」を始めた。夏までに全国の三百の学校を訪問する予定だから、どんどん声を上げて君たちの意見をとり入れてもらおう。
(2005年2月26日)
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