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女性天皇認めるようになるの?

岩井 克己記者(朝日新聞編集委員)
ケン

 女の人でも天皇になれるようにすべきだとか、いや、いままでの伝統を守るべきだとかって、いろいろニュースでいってるね。

ジャン

 天皇はどういう地位なの?

岩井 記者

 日本では、天皇を国や国民のまとまりをあらわす象徴(シンボル)とすることが、憲法第一条で定められているんだよ。そして第二条で、代々世襲、つまり血のつながりのある人が跡つぎになるとされ、その順番の決め方は「皇室典範」という法律で定められている。

ポン

 どんな順番なの?

 

 

 

伝統あらためるのに慎重な意見も

小泉首相の相談を受けて、女性の天皇をみとめるかどうか話し合う専門家の会議。ことしの1月から議論をかさねてきました=東京都千代田区の首相官邸で、2005年1月

跡つぎの資格、今は男性だけ
歴史上には8人の女性天皇

 


 ――天皇の血縁者(親子、きょうだいなど血のつながりのある人)の中でも男子だけが資格があるとされ、長男、次男、三男など年上順と決められている。天皇に息子がなければ天皇の弟、それもいなければ前の天皇の弟などの順番なんだ。

 天皇と血縁が近い順だから、いまの天皇のつぎは長男の皇太子さま、そのつぎは次男の秋篠宮さま、三番目はいまの天皇の弟の常陸宮さまなんだよ。

 

 ジャン どうして女の人は天皇になれないの?

 

 ――これまでの日本の歴史の中では、女性の天皇が八人いた。息子や孫などの男の子が大人になって天皇の仕事をできるまで、母親やおばあさんが守ってあげるためになった例が多かったんだ。だからその後は、天皇の息子や孫などの男の人が跡をついでいるんだ。

 ポン ふーん。

 ――それに、もし女性の天皇が一般の男の人と結婚して子どもができれば、その子はその一般の男の人の家の子であって、天皇家の子とみなされないと考えられてきたらしい。だから女性の天皇は、天皇の血筋以外の男の人との間に子ができた例はひとつもない。
 いまも、多くの家庭ではお父さんの名字を使うし、女の人は結婚すると夫の名字を使うことが多いよね。そうでない家庭もだんだんふえてはいるけど。



現状では跡つぎいなくなる
皇室典範改正めぐって議論

 

 

きょうのポイント
 ▽現在は、男の人しか天皇になれない。この決まりをかえて、女の人も天皇になれるようにしようという動きがある。
 ▽天皇になる順番は「皇室典範」という法律で決められている。女性の天皇をみとめる場合、この法律をかえなければならない。
 ▽伝統をかえることに慎重な意見もあり、これからさまざまな意見がかわされると予想される。

 ジャン じゃあ、いまは、皇太子ご夫妻の娘の敬宮愛子さまは将来、天皇になれないのね。でも、男女平等に反するんじゃないの?

 ケン 女の人でも天皇になれるようにしようって相談しているみたいだね。どうしていまそういう動きが出ているの?

 ――皇太子さまも秋篠宮さまも、いまいるお子さんは女の子だ。すると、あとの世代が女の子ばかりで、このままでは先々跡つぎがいなくなってしまうからさ。

 ジャン それなら、女性の天皇をみとめればいいのに。

 ――ただ、女性の天皇をみとめると、さっきいったみたいに、ずっと大昔から男子から男子へとつないできた血筋が行き止まりになって、女性の天皇の子からあとは夫の血筋にかわってしまう。それでは古くから受けつがれた家柄がかわると、反対している人も少なくない。

 ケン これからどうなっていくの?

 ――この問題は、小泉首相から相談を受けた人たちで、ずっと話し合ってきた。この会議は十一月末にも、女性の天皇もみとめるようにしようという方針を出す見通しだよ。

 ポン じゃあ、もうすぐかわるんだ。

 ――いや、そんなかんたんではない。最初に話したように、天皇になる順番の決め方は、皇室典範という法律で決められている。この法律をあらためる案が国会でみとめられないと、女性の天皇はみとめられない。

 でも、政府が会議の結論を受けて、皇室典範をあらためる案を国会に提案できるかどうか。少なくとも千数百年以上つづいた伝統をやめることになるから、反対もだんだん強くなるかもしれない。いろんな意見が活発に戦わされることになりそうだよ。

 ジャン 伝統をあらためるなら、国民みんなが理解して、後悔しないように決めてほしいわ。

 ――そうだね。昔からみんなで守ってきた伝統は、未来の人たちがどう思うかという角度からもよく考えて、守るかやめるか決めたほうがいいね。



 

(2005年11月20日)

 


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