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中野 和郎記者(朝日新聞経済部)
パパが東京モーターショーにつれていってくれるって。
十一月六日まで、千葉市の幕張メッセで開かれているね。世界中の自動車メーカーが五百七十一台の車を展示しているんだ。
どの車を見ようかって、まよっちゃいそう。
見どころは?
メーカーがとくに力を入れているのは、「環境にやさしい車」だよ。
メーカーが「環境にやさしい車」を競う
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世界のメーカーが571台の車を展示している「東京モーターショー」の会場
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排ガスへらし温暖化ふせぐ
ブレーキの力利用する車も
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ジャン 環境にやさしい車に力を入れているのは、なぜ?
――車って便利だけど、排ガスが空気をよごしたり、地球を必要以上にあたたかくさせたりする。
ポン こまるね。
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| 環境を考えた車の数々も見られます。左は、燃料電池で走るトヨタ自動車の「ファイン・エックス」。右は、乗る部屋がくるっと回る日産自動車の電気自動車「ピボ」=千葉市の幕張メッセで |
――最近は、みんなの地球を大切にする気持ちが強まり、環境を守るための世界的な取り決め「京都議定書」では、地球温暖化の原因の二酸化炭素を出す量を先進国が六〜八パーセントほどへらす目標もある。排ガスをへらすための規制が強まって、便利な車をつくっても環境にやさしくないと売ることができない。だから一生懸命、開発しているんだよ。
ジャン どんな種類があるの。
――代表的なのは四つかな。
ケン となりの家の「ハイブリッド車」も仲間?
――当たり。ふつうの車はガソリンをエンジンで燃やして、その力で走る。ハイブリッド車では、それにくわえてブレーキの力も使うんだ。車を止める力でモーターを回して発電し、電池の中にためる。ためた電気は、また走り出すときに使う。
ポン あとは?
――ヨーロッパでは、燃料に軽油を使う「ディーゼル車」が売れている。二酸化炭素を出す量が少ないんだ。でも、ほかに空気をよごす物質も出すから、日本ではトラックのように大きな車でしか使われない。
いま、お店でふつうに買えるのはこの二種類だね。
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実用化をめざす電気自動車
未来の期待は「燃料電池車」
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きょうのポイント
▽部品メーカーなどもふくめると、日本でもっとも大きな産業は自動車産業。
▽自動車メーカーはいま「環境にやさしい車」の開発をきそっている。排ガスや、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を出す量をへらすよう、規制がきびしくなっているため。
▽二酸化炭素の排出をへらす車のおもなものは4種類。ブレーキの力を利用するハイブリッド車、軽油で走るディーゼル車、電気自動車、水素と酸素でつくる電気を使う燃料電池車。
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ジャン 買えない車もあるの。
――あるよ。まずは電気自動車。コンセントから充電した電気で、モーターを回して走るんだ。
ケン なんで広がらないの。
――いまの技術のままでは、ふつうの車の二倍ぐらいの値段になるし、充電に半日ぐらいかかっちゃう。一回の充電で走れる距離も、まだ短いんだ。
でも、新しいこともできる。乗る部屋がくるっと後ろ向きになって、駐車場に前から入っても、出るときは部屋を回せば前向きに出られるという車も開発されているんだ。
ジャン バックが苦手なママがよろこびそう。
――もっと未来の車が「燃料電池車」。水素と空気中の酸素を反応させると、電気が生まれるしくみを利用する。その部品が燃料電池。電気でモーターを回して走るのは、電気自動車といっしょだね。
ポン ふーん。
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【東京モーターショー】
世界を代表する自動車ショーのひとつ。最新の技術や自動車が紹介されています。1954年に初めて開かれ、73年〜98年は1年おき、99年からは「乗用車・二輪車」「商用車」に分けて、交互(こうご)に毎年開かれています。ことしは39回目で、乗用車・二輪車ショーです。
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――ガソリンのもとになる原油は、いずれなくなるといわれている。水素が原料なら、そういう面でこまらない。もちろん環境にもやさしい。燃料電池車から出るのは排ガスじゃなくて、水だけなんだ。
ケン 開発に失敗したら大変だ。
――日本では、部品メーカーもふくめた自動車産業がもっとも大きな産業だ。いまは世界の中でも力強いといわれるけど、将来も強さをたもつには、燃料電池車をきちんと開発しなければならない。
ジャン いつごろわたしたちも乗れるようになるの。
――業界の人は「2020年ごろ」といっている。いまはまだ値段が高くて、数千万から一億円ぐらいするらしい。ガソリンスタンドのように「水素スタンド」もつくらなくちゃいけないしね。
ポン 乗ってみたいなあ。
(2005年10月30日)
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