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丸石 伸一記者(朝日新聞経済部)
去年の暮れに2005年度の国の予算案が決まった、というニュースを読んだけど、予算案って何のこと?
お父さんやお母さんたちがおさめる税金など国の収入と、その使い道の計画を予算というんだよ。その案を政府が決定したんだ。
税金はいったい、どんなことに使われるの。
みんなが使う道路や公園、小中学校などの公共施設をつくったり、警察や消防、福祉などの公共サービスを提供する費用にあてたり、さまざまだよ。
新年度の国の収入とその使い道の計画
ポン 予算って、だれがどうやって決めるの。
――財務省という国の役所が毎年、ほかの省庁と相談しながら案をつくって、それを国会にはかって決める。05年度予算の政府案は1月21日召集予定の国会にはかられるよ。
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イラスト・永田修康
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ジャン どうして予算が必要なの。
――お金を計画的に使わないと、必要なところにお金が回らなくなってみんながこまるからだよ。
ケン どういうこと?
――たとえば全国には、建てかえが必要なほど校舎が古くなってきた小学校がいくつもある。年に何校ずつ建てかえるか計画して予算をつけないといけない。
ポン 学校は大事だから、どんどんお金を使えばいいじゃない。
――もちろん古い校舎は放っておけない。ただ、無計画にお金をつぎこむと、古くなった道路が整備できなくなったりお年よりの介護施設が建てられなくなったり、ほかの予算にしわよせが出る。
ジャン 何事も計画が大事なのね。ところで予算って、全部でどれくらい?
――税金などの一般的な使い道は「一般会計の歳出」という。05年度予算では82兆1829億円になった。このうち、医療や年金などの社会保障が約20兆円、道路建設などの公共事業が7兆5千億円、教育などは5兆7千億円だ。
ケン 「兆」ってすごい金額だね。
――だけど、税金で全部まかなわれているわけじゃないんだよ。全体の約4割にあたる34兆円強は借金なんだ。
ポン 国が借金しているの?
――国債という国の債券を、個人や銀行などに買ってもらって、お金を集めている。国債は将来、一定の金額(利子)を上乗せして国が買い取る約束をしたものだから、いずれ返さないといけない。
ジャン 借金はたまっているの?
――これまでの借金も合わせると06年3月末には538兆円になる。アメリカやイギリスなど主要先進国の中では最悪の水準だ。
ケン 想像もつかない金額だな。
――予算を、平均的なサラリーマン家庭の毎月の家計に置きかえてみるとわかりやすい。給料は52万円なのに、出費が90万円あるので、38万円も借金している。借金の残高は約7千90万円までふくらんでいる。
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国の予算ができるまで
予算を組むのは財務大臣の仕事です。毎年8月末に、各省庁が次の年度の予算の要求を財務大臣に提出します(概算要求)。財務省は、使い道(歳出)の項目をチェックし、12月下旬に必要とみとめられる金額をまとめて財務省原案として内閣に提出。同時に各省庁にしめされます(内示)。内閣はこれにもとづいて予算の概算(おおよその見積もり)を話し合い、各省庁はみとめられなかった要求を復活させる交渉「復活折衝」をします。
財務大臣は復活折衝をおえた最終案を閣議(内閣の会議)に提出し、予算の政府案が決められます(閣議決定)。政府案は1月に国会に提出され、審議(こまかく検討して話し合うこと)されます。3月に最終的な予算が成立します。
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ポン 何で借金ばかりしてきたの。
――景気の低迷がつづいたので、税金を安くしたり公共事業をふやしたりして景気をよくしようとしてきたからだ。
ジャン そんなに借金していていいのかしら。
――国には、借金をふみたおすはずがないという信用があるから、いまは何とかなっている。でも今後も借金をふやすようだと、国債を買う人たちが不安になって、国債が売れなくなる心配もある。借金できないと、必要なところにお金が回らなくなる。
ケン どうすればいいの。
――どうやって借金をへらすのか、具体的な計画をしめす必要がある。政府は05年度予算で所得税をふやす。その後も消費税をふやすことなどを検討し、おもに増税で毎年の借金をへらそうという考えが強まっている。でも増税の前に、むだな予算を徹底的にけずり、むやみに増税しなくていいようにするべきだという人も多いんだ。
(2004年12月25日)
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