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郵政民営化って?

高田 覚記者(朝日新聞経済部デスク

 

ジャン

 小泉首相が「郵政民営化」ってよくいってるね。何のことかな。

高田 記者

 いまは国がやっている郵便局の仕事を、2007年4月から普通の会社の仕事にかえることなんだ。

ケン

 反対している人が多いけど、それでもやるんだっていってたよ。

高田 記者

 小泉首相は、「日本をよくするための大切な改革だ」と力を入れているんだよ。

 

 郵便局の仕事を国から普通の会社に

サービスの向上にがんばる郵便局の窓口。民営化の影響はどうあらわれるのでしょうか
 お金を景気向上に使える
 介護など新商品も可能に

 ポン なぜ、そんなことをするの。いまのままではいけないの。

 ――郵便局の仕事は何か、知ってる?

 ポン 手紙や小包を配達してくれるよ。

 ジャン 銀行と同じように、お金もあずかっているわ。

 ――そうだね。郵便局では、国が経営する「日本郵政公社」という会社が「郵政三事業」といわれる仕事をしている。手紙などを配達する郵便事業。みんなのお金を集めて利子をつけて返す郵便貯金事業。そして、亡くなったときや老後の生活にそなえるための保険や年金を売る、簡易保険事業だ。

 ケン そうか。でも、なぜ国がやりつづけないの。

 ――政府は、民営化のいい点を3つあげている。普通の会社になると、自由に経営ができるので効率が上がり、もっといいサービスができるようになる。
 次に、いま郵便局は税金をはらっていないので、そのぶん国民が余分に税金をおさめなくてはならず、「見えない負担」になっている。それがなくなる。
 3つめは、郵便局に集まるお金を、もっと日本の景気をよくするために使えるようになる、というんだ。

 ジャン うーん。民営化すると郵便局はどうかわるの。

 ――日本全国、同じ料金で配達する郵便のサービスは、いままでと同じと決まった。郵便局の窓口であつかう商品はふえる。文房具やチケットの販売、旅行業、介護サービスなどもできるようにする。市町村役場の仕事をかわってしたり、ほかの銀行や証券会社の商品を置いたりもできるようになる。

 でも倒産の場合の不安や
 サービスが落ちるおそれ

  ケン コンビニのように便利になるしいいことばかりみたい。なのに、なぜ反対する人が多いの。

 ――郵便貯金や簡易保険は、いまは国営なので、全額支払い保証があり、安心感が大きい。民営化されると、もしつぶれたようなとき、ほかの銀行と同じように1千万円までしか保証はなくなる。ほかの銀行にくらべて有利な金利もつづけられなくなる可能性が高い。利用者の立場からは、マイナスだ。 ポン よくないこともあるんだ。それだけ?

 ――普通の会社になると、利益を出さないと成り立たない。利益を追えば、逆にいまよりサービスが落ちると心配する人もいる。たしかに、費用をおさえるために、いま約2万4千ある郵便局や職員は、へらすことになりそうだ。郵便局をたよりにしているお年よりが多い地方ではへらさないといっているけど、都市の小さな郵便局は、いままで通りとはいかないだろうね。

 ジャン そんな欠点があっても、民営化した方がいいの。

 ――ちょっとむずかしい話だけど、お金の流れをかえるのが、最大の目的なんだ。郵便局には、わたしたち日本国民のお金の約4分の1が集まっている。そんな大きなお金がいまは、国の借金である「国債」などを買うのに使われている。民営化で、お金がほかの銀行などにも移り、それがやる気のある会社や個人への貸し出しに回れば、景気がよくなり、わたしたちのくらしも豊かになる。

 ケン 小泉首相がいっているとおり実現するのかな。

 ――6日からの週にも政府の方針が決まり、来年の国会で法律ができそうだ。反対意見にも気をつかって、07年からさらに10年かけてだんだん民営化する。だから、むしろいままで以上にお金が集まったり、むだがへらなかったりするんじゃないか、と心配している人も多いんだよ。

(2004年9月4日)


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