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山田 邦博 記者(朝日新聞生活部)
「お金をはらっていませんでした。ごめんなさい」って、おじさんたちがあやまっているニュースが、新聞やテレビにしょっちゅう出てくるねえ。
国民年金の保険料を一時期はらっていなかった政治家が、「わたしも」「わたしも」って出てきたんだ。
パパが、保険料をはらっていないのは政治家だけじゃないっていっていたわ。
そうなんだ。一般の人でもはらわない人がふえていて、深刻な問題になっている。
ホケンリョウって、はらわなくちゃいけないの?
国民年金は20歳以上になると国民みんなが入って、保険料をはらう義務がある。きょうは、国民年金について勉強しようか。
20歳から60歳まで加入する義務がある
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大学で、年金について説明を受ける学生たち。若い人たちに国民年金を理解してもらうねらいです=ことし4月、静岡市の静岡県立大短期大学で
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順番で老人の生活を助ける
でも保険料未払いの人4割
ケン 国の年金はいろいろあるんでしょ?
――職業ごとに3つに分かれている。民間の会社につとめる人が入る「厚生年金」、役所につとめる公務員らの「共済年金」、それ以外の人が入るのが、問題になっている「国民年金」だ。自分で商売などをしている人、農業をいとなむ人など20歳以上であれば入ることが義務づけられる。学生もだ。
ジャン 「それ以外」に政治家もふくまれるの。
――その通り。多くは国民年金に入る。
ポン 保険料って、ぼくのおこづかいでもたりる?
――国民年金の保険料は、いまは月に1万3300円。20歳から60歳になるまではらうんだ。
ポン わぁーっ!
――40年間きちんとはらうと、65歳から毎月約6万6000円の年金を受け取ることができる。最低25年以上はらえばもらえるけれど、金額は少なくなる。
ケン 毎月はらったお金を、おじいさん、おばあさんになったときのためにためておくわけ?
――年金は、自分のために、自分でたくわえるのとはちがうんだ。いま働いている人たちから保険料を集めて、お年よりの年金をまかなう。国の年金は、じゅんぐりで生活を助け合う社会の仕組みなんだ。だから保険料をはらわない人がふえると、この仕組みがこわれていってしまう。
ジャン はらわない人は、どのくらいいるの?
――はらっている人の割合(納付率)は10年つづけてさがり、はらわない人は四割近くにもなっている=グラフ参照。
順番で老人の生活を助ける
でも保険料未払いの人4割
ケン 大切な仕組みなのに、なぜ?
――会社につとめている人は、会社が毎月の給料から差し引いて厚生年金の保険料をはらってくれるので、はらいそこなうことはまずない。でも国民年金の方は、自分で手つづきをしてはらう。
それに、厚生年金は、収入におうじて保険料をはらうけれど、国民年金は特別な理由で「免除」がみとめられないかぎり、収入の多い少ないに関係なく一13.300円をおさめないといけない。
手つづきをわすれていたり、収入が少なくてはらえなかったりする場合が考えられる。
ポン 問題の、政治家の人たちは?
――選挙で当選して議員になったときとか、大臣になったときなどに問題があったようだ。厚生年金などから国民年金に切りかえる手つづきを、わすれていたという理由が多いみたいだね。
ジャン 悪気はなかったのよね?
――小泉内閣の大黒柱だった福田康夫官房長官や、民主党の菅直人代表も、はらっていない時期があるとわかり、責任をとってやめた。
いま国会では「年金改革」の話し合いを進めている。国民年金の保険料は段階的に引きあげ、2017年度からは16.900円になる。先頭に立って話し合う政治家が「うっかり」ではまずい。
ケン もっとわかりやすく、はらいやすい仕組みにかえたらいいのに。
――手つづきをかんたんにするだけではだめだ。保険料をコツコツはらったら、老後はしっかりささえてもらえる。そう安心できる制度にして、国民の信頼を取りもどすことが必要だと思うよ。
(04年5月16日)
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