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見崎浩一記者(朝日新聞社会部)
ママがお店にならんでいる鶏肉や卵を見て「だいじょうぶかしら」っていっていたわ。
鳥インフルエンザのせいだね。発生した京都府の養鶏場からニワトリや卵が出荷され、一部がお店に出回ってしまった問題もあったね。
アメリカの牛肉の輸入停止。こんどは国内の鶏肉や卵まで不安? 食べるものないよー。
カラスの感染も心配だなあ。
あわてないで。きちんと説明するから。
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卵売り場に鳥インフルエンザの正しい知識を説明する印刷物をはる店もあります=兵庫県神戸市東灘区のコープ神戸深江店で
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正しい知識を持ち冷静に対応しよう
ポン 養鶏場の人は、鳥インフルエンザと知ってだまっていたら、いけないの?
――いけない。鳥インフルエンザもふくめ、家畜の伝染病が発生したり、うたがわしい症状に気づいたりしたら、業者は都道府県に届け出ること、と法律で決められている。「家畜伝染病予防法」というんだ。違反すると罰則もある。感染が広がらないようにするためだ。
ジャン 届け出があると、どうなるの。
――鳥インフルエンザの場合、病気が確認されたときは、その場所から半径5〜30キロの地域の家畜の移動が制限される。生きたニワトリのほか卵も対象になる。
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2月23日ごろ 京都府丹波町の農場でニワトリが大量に死に始める
27日 立ち入り検査で鳥インフルエンザとわかる
3月1日 農場から出荷された鶏肉や卵が、京都府をはじめ神奈川や新潟など各地に出回っていたことがわかる。最終的には17府県に
3日 丹波町のべつの養鶏場でも鳥インフルエンザを確認
7日 京都府丹波町と園部町で死んでいた野生のカラスから鳥インフルエンザを確認。その後、大阪府茨木市や京都府亀岡市でも感染したカラスが見つかり、19日までに計7羽にのぼる
16日 政府が感染の拡大防止などで緊急総合対策 |
ポン やっぱり、あぶないの? 鶏肉や卵……。
――落ち着いて。これまで、鶏肉や卵から鳥インフルエンザが人にうつった例は報告されていない。
ケン ほんとう?
――ウイルスは熱に弱いから、よく火を通して食べればだいじょうぶと、WHO(世界保健機関)がいっている。卵はなまでも問題ないととされている。政府もこのあいだ「国民の皆様へ」という異例のお知らせを出して、こわがりすぎないようによびかけた。
ケン でも、野鳥のカラスにも感染しているんでしょ。やっぱり心配だよ。
――たしかに、野鳥対策も課題だ。鶏舎で飼われているニワトリとちがって、野鳥はどこにでも自由にとんでいくからね。日本に鳥インフルエンザが入ってきたことについては、渡り鳥が運び手になったのではないかという説もある。でも、京都で最初に感染がわかった二羽のカラスについては、ニワトリに「うつした」のではなく、ニワトリから「うつされた」と専門家は見ているよ。
ケン どういうこと?
――感染が広がり、ウイルスだらけになっていた養鶏場にカラスがやってきて、ウイルスをもらってしまったという見方さ。
ジャン そのカラスが仲間のところへとんでいき、またほかの鳥に……。
――そういう事態が心配だ。鶏舎には、えさのおこぼれなどをねらって、野鳥がやってくる。網を補強したり、やぶれ目を直したりして、ニワトリと野鳥が接触しないようにすることが大切だ。
ケン 学校の鳥小屋の網を先生が直していたのは、そのためだね。
ポン 朝小にも注意がのってた。
――政府も、最近発表した「緊急総合対策」の中に、野鳥が入れない窓のない鶏舎をつくる業者に補助金を出すことなどをもりこんだ。環境省と農林水産省は各都道府県に、カラスとドバトへの感染を調べるようもとめている。
ジャン 感染地域にあたって出荷ができなくなった養鶏業者や農家の人も気の毒だわ……。
――政府は、発生の連絡をしない業者への罰則をきびしくする一方で、鶏肉や卵を出荷できずにこまってる業者に、お金の補償をする案も考えているよ。
ポン 早く、みんなが安心できるようになるといいな。
――あまく見てはいけないけど、こわがりすぎてもいけない。正しい知識を持って、冷静に対応することが大切だ。ママやパパにも教えてあげてね。
(04年3月20日)
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