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有吉 由香記者(朝日新聞外報部)
イラクでまたはげしい戦闘が起きたんだってね。
人質事件もあとをたたないよ。いまでもイラクはそんなにあぶないの?
イラクの首相の親族まで、一時つかまえられる事件もあった。中部のまちファルージャでは、アメリカ軍がまわりをかこんで、抵抗するイラク人らを攻撃した。武装グループはほかの地域にちらばって反撃している。
イラクで何が起きているの?
アメリカ軍の攻撃つづき人質事件相次ぐ
ケン 人質をとったりするのは、どういう人たちなの?
――イラクを占領したアメリカ軍などに反感を持っているグループで、いくつものグループがかかわっていると見られるけれど、はっきりとはわかっていないの。イラク人だけでなく、イスラム教徒の外国人テロリストも入っているようだよ。正面から戦ってもアメリカ軍には勝てないから、人質をつかまえたり、車に爆弾をつんでつっこむ自爆テロをしたりしている。
ポン なぜ人質をとるの?
――アメリカやイギリスに、イラクから出て行くようにもとめているの。日本人の旅行者が人質にとられて殺された事件では、犯人グループは小泉首相に、サマワで活動している自衛隊に出て行くようにもとめてきた。
ジャン 旅行にきただけの人を殺すなんて、ひどい。自衛隊も、イラクの人たちの生活を助けに行っているのに。
イラクの新しい
国づくりの流れ
2005年1月
国会議会選挙で国民議会をえらび、移行政府をつくる
12月
新憲法にもとづく総選挙
↓
正式な政権の誕生
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選挙をして国民議会をえらび、移行政府をつくる→移行政府=新憲法をつくり、本格的な民主選挙をする→正式な政権が生まれる |
――イラクのアラウィ首相のいとこら親族3人もつかまったけど、後に解放された。イラクを助けるために長い間、NGO(非政府組織)で活動していたイギリス人の女性はつかまって殺されてしまった。犯人たちは、外国人はみんな占領をつづけるアメリカ軍やイギリス軍などの手先で、自分たちの敵と見るわけ。
ケン ファルージャというまちの名前が毎日のように新聞に出てきたけれど、何が起きているの?
――ファルージャは、武器を手にした人々がアメリカ軍へのはげしい抵抗をつづけてきたまちなの。外国人を人質にとるグループがかくれているとも見られていて、アメリカ軍は11月8日、総攻撃をかけた。武装したイラク人ら1600人以上が殺されたというよ。
ジャン 戦いはいつまでつづくのかしら。
――アメリカ軍の兵隊がモスク(イスラム教の祈りの場所)で、けがをしたイラク人を抵抗もしていないのに射殺した事件も起きたの。
ポン えーっ。
――テレビのニュースでつたえられて、反発が起きている。アメリカ軍がこんなことをするから、イラクの人たちの中に敵意が生まれる。アメリカ軍への攻撃は、ファルージャ周辺のほかの都市に広がっていて、まきぞえになって死んだり、けがをしたりするイラク人も多いの。
ジャン これからどうなるの。
――来年一月に国民が投票して代表者をえらぶ国民議会選挙がある。イラクは前はフセイン元大統領が力をにぎる「独裁国家」だったんだけど、アメリカがフセイン政権をたおした。いまは民主主義の国づくりを進めている最中。この選挙がうまくいくかが、イラクの将来にとってとても大切なの。
ケン だいじょうぶかな。
――戦闘がやまず、外に出るのがあぶないままだと投票に行くのもこわいよね。安心して選挙ができる状況をつくることが必要だけど、時間も少ないし、かんたんではなさそう。イラクがこれからいっそう不安定になれば、新しい国づくりがくずれてしまうかもしれないと心配されているの。
(2004年11月27日)
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