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抜井規秦記者(朝日新聞スポーツ部)
仙台にプロ野球の新しいチームができたよ。
「東北楽天ゴールデンイーグルス」っていうんだ。
どんなチームになるのか楽しみね。これからプロ野球はおもしろくなるのかしら。
新チームができて、「ハイおしまい」ってわけじゃないんだよ。かかえている問題を解決して、プロ野球全体が元気を取りもどすといいね。
人気かげるなか元気取り戻すチャンス
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| 地元の少年野球チームの選手と記念撮影する楽天の三木谷社長(左はし)や田尾監督(右はし)ら=仙台市の宮城球場で |
ジャン 「楽天」のほかに、「ライブドア」っていう会社が、仙台で新チームをめざしていたわ。
ケン 近鉄とオリックスの合併がわかったときに、最初に近鉄球団を買うっていった会社でしょ。
――よく知ってるね。「仙台に」っていったのもライブドアが先だったよ。
ポン なんで先にいい出した会社が負けちゃったの?
――何度も話し合いをして決めたんだけど、楽天の方が会社の規模が大きいんだ。大きい会社の方が経営が安心だという理由で、楽天が勝った。
ジャン 大きい会社が勝つのはしかたがないのかしら。
――日本のプロ野球はいま、むかしのような人気をうしなって、ほとんどの球団は経営が苦しい。球団を身売りするという話もあちこちで聞かれるよ。
ケン 人気アップ作戦なら、スター選手や力のある新人をチームに入れればいいのに。
――その新人のスカウトをめぐっても大学生の選手に、不正なお金をわたしたのが明らかになって3つの球団のオーナー(持ち主)がやめるさわぎがあった。
ジャン どうしてそんなことを?
――ドラフト会議って知ってる?
ケン 毎年秋に、高校生や大学生の選手を、プロのチームが取りっこする会議でしょ。
――そう。特定のチームにばかり強い選手がかたよらないよう、新人選手と入団交渉する権利を公平に決めようというのがドラフトの本来の考え方だ。
ジャン 公平ならいいじゃない。
――ところが、いまのドラフトには、「自由枠」といって、高校生以外の選手なら一チームふたりまで、選手が自分でチームをえらべる制度がある。球団どうしの取り合いになるから、力の強い球団に有力選手がかたよりやすい。
ケン 前の年に弱かったチームから順番にえらべるようにすれば。弱いチームはつぎの年に強くなって、試合がおもしろくなりそう。
――そうだね。でも、ドラフトのルールはなかなかかえられない。経営の力があり、強くて人気もあった一部の球団の考えで、そういうふうになったからね。でもいまは、そんなチームの試合のテレビ中継も視聴率が下がり、以前ほどの人気はない。
ケン でも、大リーグのイチロー選手や松井選手はぼくたちのあこがれのまとだよ。
ジャン 日本のプロ野球にも新しい動きが出てくるといいな。
――ひとつは交流戦がとり入れられることかな。いままではオープン戦や日本シリーズでしか対戦することがなかったセ・リーグとパ・リーグのチームが対戦するんだ。各対戦カードが年間6試合ずつ組まれるよ。
ケン 西武対阪神とか、日本ハム対巨人とかの試合が見られるってこと。
――そう。大リーグでは行われているけど、日本でもとり入れられることで、いままでになかった試合が見られるようになる。プロ野球の新しい魅力につながるかもしれないね。
ポン ファンにもっとサービスして。
ジャン 地元との交流を大事にしてほしい。
ケン 学校で野球教室を開いて。
――楽天ゴールデンイーグルスが、そんな子どもたちの声にどうこたえていくか注目したい。このままじゃいけないって、プロ野球界全体がようやく気づき始めたいまが大切なときなんだ。だから新球団の誕生はチャンス。楽天には新しい考え方で、プロ野球界にどんどん注文を出してほしいね。
(2004年11月13日)
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