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小倉 いづみ記者(朝日新聞外報部)
このごろ、イラクを攻める、攻めないっていうニュースがつづいているね。国連で話し合いが行われているみたいだけど……。
テレビからしょっちゅう「アンポリ、アンポリ」って聞こえてくるけど、なんのこと?
それはね、「安保理」と書くの。国連の「安全保障理事会」の略よ。イラクが大量破壊兵器をかくし持っていないか調べている国連の査察団の報告を受けて、これからイラクにどう対応するべきか、安保理で話し合っているのよ。
安保理って、どういう集まり?くわしく教えてよ。
ジャン その前に、国連はいつできたの。
―第2次世界大戦後の1945年10月にできたわ。世界の国々が力を合わせて平和を守り、飢えや病気にくるしむ国を助けようとつくられたの。安全保障理事会や経済社会理事会、そのほかユニセフ(国連児童基金)やユネスコ(国連教育科学文化機関)などさまざまな専門機関からなるの。
ポン 加盟している国は、いくつ?
―いまは191か国。
ケン で、安保理の役割は?
―国どうしのあらそいをふせいだり、解決したりする大事な役割を負っている。世界の平和と安全を守ることに関して、国連のすべての加盟国が集まる総会より強い権限を持っているの。
ジャン どういうこと?
―総会で決まった約束は仮に守らなくても罰を受けないんだけど、安保理の決定にはすべての加盟国がしたがうよう義務づけられている。決定にしたがわない国や、世界の安全をおびやかす国に罰をあたえることができるのよ。
ケン 罰って?
―たとえば、加盟する国々が、罰せられる国との貿易をやめて、物を売り買いできなくする。経済制裁っていうわ。さらに、国連軍をつくって武力でおさえることもできる。
いま、イラクは薬や食料を自由に輸入できない。これも、イラクが1990年にとなりのクウェートに攻めこんだことに対して、安保理が決めた罰よ。
ジャン 国連軍がつくられたことはあるの。
―ないわ。そのかわり、あらそいのある地域の平和をたもつため、加盟国の軍隊などを監視役として送りこんでいる。国連平和維持活動(PKO)とよばれ、送るかどうかも安保理が決めるのよ。
ケン 総会はみんなが参加するんでしょ。安保理はどうなの。
―安保理には、加盟国の中からえらばれた15か国が理事国として参加するの。このうち、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の5か国は、国連憲章で定められた「常任理事国」。ずっと理事国のままという意味よ。
ジャン のこりの10か国は?
―「非常任理事国」といって、アジアやアフリカなど地域ごとに決められた数だけ、2年ごとに総会で選挙によってえらばれる。日本も、98年までに計8度、非常任理事国になっているわ。
理事国は全加盟国の代表として、国連がどう行動すべきかを決める。国連の中の国会みたいなものね。
ポン 安保理も多数決をするのかな。
―そうね。理事国はそれぞれ1票を持っていて、何かを決めるには15か国のうち最低9か国が賛成しないといけない決まりよ。さらに、重要な決定をするときには5つの常任理事国のうち1か国でも反対すれば決議できないことになっている。この権利を「拒否権」っていうのよ。
ケン なんか不公平じゃない。
―5か国は国連をつくるときに中心的な役割をはたしたことから、拒否権があたえられたの。でも国連も、できたときの3倍以上の国が参加するようになったのだから、常任理事国をふやすべきだとか、特定の国ばかりが拒否権を持つのはおかしいとか、見直しをもとめる声も出てきているのよ。
(03年2月24日)
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