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古西 洋記者(朝日新聞社会部)
学校の社会科見学でテレビ局に行ったんだ。スタジオでドラマを撮ってたんだよ。
廊下や壁なんかに、「○○特番 △△パーセント」なんて張り紙があちこちになかったかい。
あった。あった。
どおゆう意味か知ってる?
「パーセント」って習ってないもん。
視聴率のことでしょ? こないだ、大きなテレビ局でごまかしていたことがわかったって新聞に出ていたもの。
きょうは視聴率について勉強してみようか。
番組の人気を示す数字 各局が激しい競争
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| どれくらいの人たちが見たかをはかる視聴率は、テレビ番組をつくる人たちにとっての「成績表」です(写真と記事は関係ありません) |
――まず、視聴率から説明しよう。きみたちも好きなテレビ番組があるよね。そうしたひとつひとつの番組がどれぐらいの人に見られているのかをはかった数字が視聴率なんだ。
ポン その前に「パーセント」って?
ジャン 100分のいくつかをあらわした数字のことよ。たとえば、100人のうち10人が見たら10パーセントなのよ。
ケン その視聴率はだれが調べるの。
――ビデオリサーチという会社が調べている。調べるための特殊な機械を全国の6250の家にたのんで、テレビにつけさせてもらっているんだ。そのうち、関東では600世帯にたのんでいる。
ケン なんで、ごまかしていたの。
――その前に、テレビ局はどうやって経営しているかを話そう。NHKは公共放送といってテレビを持っている家がはらう受信料でおもに経営している。NHK以外は民間放送を略して「民放」とよばれ、ただで放送しているんだ。
ポン えーっ! パパやママが料金をはらっていると思ってた。
ケン ただの割には、テレビ局のビルはすごく大きかったよ。
ジャン 収入がないとつぶれてしまうでしょ。
――そうだね。ほら、民放では番組の合間にコマーシャルが流れるだろ。コマーシャルを出している会社から広告料をもらって番組をつくったり、放送したりしているんだ。だから、広告は民放にとってとても大切なものなんだよ。
ケン それで、どうしてごまかそうとしたの。
――この視聴率が、広告料金の目安になるからなんだ。
ジャン 人気の高い番組にコマーシャルを流せば、それだけ多くの人が見てくれて、効果が高い。テレビ局には、たくさんお金が入るというわけね。
――そういうこと。関東では、5つの民放が少しでもたくさんの人に番組を見てもらおうと毎日競争しているんだよ。
今回の問題が起きた日本テレビは、すべての番組の平均視聴率が9年連続でトップだった。そんななか、番組をつくる責任者が起こしたんだ。ビデオリサーチの調査対象の家に現金などをわたして自分がつくった番組を見るようにたのんだんだ。
ジャン 調査対象の家はすぐわかるの。
――秘密になっているんだけど、この社員は、探偵を使ってわり出していたんだそうだ。ひき受けた4つの家には、5千円から1万円の商品券か現金をわたしたそうだ。
ケン なんか、ドラマみたいだね。
――でも、笑いごとではすまされないことなんだ。視聴率はたとえ1パーセントちがいでも広告料に大きな差ができる。放送関係者によると、関東の一都六県にながれる15秒のコマーシャルの場合、視聴率1パーセントあたり5万〜15万円だというよ。
ポン そんなに!
| 【視聴率の効果】今回、不正な働きかけが行われたのは4世帯ですが、これによって視聴率は0.67パーセントあがる計算になるそうです。2時間番組には、15秒のコマーシャルが平均48本ほど入ります。かりに視聴率1パーセントあたりの広告料を10万円として計算すると、視聴率0.67パーセントは約320万円ぶんに当たります。 |
――コマーシャルを出す側の、ある会社の担当者は「視聴率1パーセントのちがいで大金をつんだり、値切ったりする。話し合いの土台の視聴率がごまかされていたとすれば、テレビ局の詐欺だ」とすごくおこっている。
ジャン これからどうなるの。
――日本テレビでは、法律家らにたのんで調査委員会をつくり、調査してもらった結果を公表するといっている。公正な調査をすることが、日本テレビだけでなく民放全体の信頼をとりもどすために必要なんだ。
(03年11月8日)
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