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小倉 いずみ記者(朝日新聞外報部)
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核問題が注目されてるわね。
北朝鮮が、何かをやめるって宣言したんでしょ。N、なんとか…。
NPTっていうのよね。
よく知ってるわね。NPTというのは核不拡散条約のこと。核兵器に関する国際的な約束よ。
きょうは、その約束について勉強しよう!
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「NPTからぬける」といっている北朝鮮。解決には、アメリカだけでなく、日本などまわりの国々の協力が大切です イラスト・大塚洋一郎
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ケン その条約ってどんな内容なの。
―「核兵器を持つ国をこれ以上ふやさないようにしよう」とつくられた国際的な取り決めよ。北朝鮮をふくめると188か国がくわわっている。日本も加盟している。
条約は、1970年からスタートした。それより前に核兵器をつくったアメリカ(米)、ロシア、イギリス、フランス、中国の5か国には、核兵器を持つことや開発することをみとめているの。ほかの加盟国は核兵器をつくっても持ってもだめ、という内容よ。
ジャン あれ、インド(印)とパキスタンも核兵器を持っているんじゃなかった。
―インドやパキスタンなどは「不平等な条約だ」といってNPTに加盟していないの。
また、NPTは、核を持っていない加盟国に、核兵器をつくっていないかどうか、国際原子力機関(IAEA)の査察を受けるよう義務づけている。北朝鮮は、このあいだ、その査察官を国から追い出してしまったわ。
ケン 先に核兵器をつくった国の権利だけみとめるなんて、インドの人たちがおこるのもわかる気がする。なぜ、この条約ができたの?
―最初はアメリカと旧ソ連(いまのロシア)しか核兵器を持っていなかったの。むかしは、アメリカを代表とする西側と、旧ソ連を代表とする東側の国々が対立していた。いつ大きな戦争が起きてもおかしくないという不安から、イギリスや中国など、核を持つ国が次々にふえていったの。
核兵器で攻撃すれば、相手もすぐに核で反撃してくることはわかっていたから、使うためというより、おどし合うために持つ、という状況だったけれどね。
ところが、紛争をかかえている小さな国々のあいだにも、核兵器を持とうという動きが広がった。
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北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)にある核施設=1992年撮影・IAEA提供
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ポン ふーん。
―核兵器をなくすのが理想だけど、とりあえずこれ以上持つ国をふやさないようにしようと条約がつくられたの。核兵器を持っている5か国にも、核兵器をへらすことが義務づけられているのよ。
ケン それは守られているの?
―ざんねんながら、守られているとはいえない。加盟国のなかにも「核兵器を持っている5か国は勝手だ」とおこっている国が多いわ。
ジャン でも、どうして北朝鮮はいまごろ、NPTからぬけるといい出したのかしら。
―前に勉強したけど、北朝鮮は経済がうまくいっていない。核開発が問題になった去年の秋から、アメリカとの関係も悪い状態がつづいているわ。だから「NPTをぬけるといってアメリカをおどし、交渉で経済的な支援を引き出したいのだろう」という見方もある。
じつは、93年にも北朝鮮はNPTからぬけるといって、アメリカに重油などの支援を約束させたことがあるの。
ケン これから、どうなるのかな?
―いっさい相手にしないといっていたブッシュ大統領が、北朝鮮と話し合う姿勢を見せている。北朝鮮がどうするかはわからないけれど、日本や韓国、ロシアなどまわりの国も協力して解決できるといいわね。
(03年1月20日)
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