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不登校の小中学生、なぜこんなに・・・

社会編;市川博正記者(編集部)

ケン

不登校の小中学生がたくさんいるって、新聞に書いてあったね。

市川記者

文部科学省の「学校基本調査」の速報=メモ参照=で、不登校を理由に年間30日以上学校を休んだ小中学生の数が、調べ始めてから10年間ずっとふえつづけていることがわかった。

ポン
えーっ、10年つづけて!?

ジャン

どうしてなのか、もっとくわしく教えてほしいわ。

市川記者

みんなと同じ小学生に関することだから、いっしょに考えてみよう。

【学校基本調査】

 学校に関する基本的なことがらを取りまとめる調査。データは、学校での教育をどう進めるかを話し合うときの資料にされます。

 1948年度から毎年、つづけられています。「速報」が夏に発表され、12月に正式な報告書が出されます。

 小中高校や大学などすべての学校の児童数や生徒数などをまとめた「学校調査」、進学した人の割合などを調べた「卒業後の状況調査」など、大きく4つの項目にわかれています。

毎年増えつづけ10年前の2倍、13万8696人

 ポン 不登校の小中学生は何人ぐらいなの。

 ―2001年度は、小学生2万6503人、中学生11万2913人の計13万8696人。前の年度とくらべ、小学生は0.5パーセント、中学生は4パーセントふえた。どちらも調査を始めた10年前の2倍以上の数だ=グラフ参照。

 ジャン どんな理由で不登校になったのかしら。

 ―学校基本調査とは別に、文部科学省は毎年、「不登校になった直接のきっかけ」や「不登校がつづいている理由」を調べている。

 ケン どんな結果が出てるの?

 ―2001年度の調査では、学校側が考える「不登校になったきっかけ」でいちばん多かったのは、小学生のばあい「不安や無気力など本人にかかわる問題」で29.3パーセント。つぎは「親子関係をめぐる問題」で16.5パーセント。「いじめなど友だち関係をめぐる問題」が10.8パーセントでつづいた。

 ジャン 「不登校がつづく理由」はどうなの?

 ―「不安などで気持ちが混乱していること」が32.8パーセントでもっとも多い。「さまざまな理由がからみあっていて、どれが理由か決められない」という答えも3割をこえたよ。

不登校の子どもたちが年齢をこえていっしょに学び、遊ぶ「フリースペース」もふえてきています

 ケン どうしてふえつづけているんだろう?

 ―これだというはっきりした原因はわかっていない。文部科学省は9月に、民間のグループもまじえた協力者会議をつくって、不登校になりそうな子に早い時期に対応するにはどうすればいいかなどを話し合うというよ。

 ポン ふーん。

 ―ただ、「不登校」の子がふえているのは、よくない理由ばかりではないという見方をする人もいるよ。

 ジャン どういうこと?

 ―「不登校」ということばが広く知られ、不登校の子の存在がみとめられ始めたのも、ふえた理由のひとつだという見方。いやがる子を、まわりの人がむりに学校へ行かせようとしなくなり、不登校をはずかしがって「病気で休みます」などとちがう理由をいって休まなくなったのではないかというんだ。

 ケン そうなの。

 ―不登校やいじめになやむ子のいる家庭と学校との橋わたしをする「スクールソーシャルワーカー」として86年からはたらいている山下英三郎さんは、「不登校の子が高校や大学に進む方法が広がったのも大きい」といっている。保健室登校やフリースクールへの通学を、小中学校が出席に数えるようになるなどしているからね。

 ジャン 不登校の子をへらして、だれもがいっしょに楽しく勉強するようにできないかしら。

 ―「不登校がふえているのは、子どもたちがもとめる居場所を学校があたえていないからでしょう。でも、すべての子に合う学校をつくるのもむずかしい。『学校に行かない』という道をえらんだ子も勉強できる環境をととのえることが大事ではないか」。これは山下さんの考え方だけど、みんなはどう思う?

(2002年8月17日)


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