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国際編;小倉 いづみ記者(朝日新聞外報部)
ケンとポン、クイズよ。世界で一番新しい国ってどーこだ?
この前、お祝いをしていた国だよね。ちょっと待って、う〜ん、思い出せないや。
ジャンちゃんは知ってるの?
東ティモールでしょ。21世紀になって初めて生まれた国なのよね。シャナナ・グスマオさんて人が大統領に選ばれて、「みんなでがんばって、いい国にする」っていったって、パパが教えてくれたよ。
すごーい!じゃあ、きょうは東ティモールのことをもう少しくわしく勉強しましょう。
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| 独立を祝うパレードで、国旗をふって行進する東ティモールの子どもたち=20日、首都ディリで |
ポン 東ティモールって、どこにあるの。
―インドネシアのとなり。ティモール島の東部が東ティモールで、広さは約1万5千平方メートル。長野県よりちょっと広いくらいで、半分以上が山なの。 インドネシアに長く支配されていたんだけど、5月20日に独立、つまり、国としてひとり立ちしたのよ。
ケン どうして、いままでは国じゃなかったのかな?
―それは東ティモールの歴史を知ればわかるわ。大航海時代って知ってるかな? 帆のある大きな船が発明されると、ヨーロッパの国々は競争で世界各地に出かけ、見つけた土地を自分の国のものにしていったの。ティモール島は、16世紀にポルトガルに占領された。
ポン ふーん。
―このころインドネシアはオランダに支配されていたの。それからポルトガルは、ティモールの西半分(西ティモール)をオランダにあげたの。第二次世界大戦中は日本がせめこんで占領したのよ。そして、日本が負けるとインドネシアはオランダから独立し、西ティモールはインドネシアの一部になったわけ。
ジャン 東ティモールは?
―ポルトガルがもどってきて支配したわ。でも1974年、ポルトガルは東ティモールを手ばなすことを決めた。すると、独立したいという人たちと、西ティモールのようにインドネシアといっしょになりたいという人たちとのあらそいが起きたの。このときインドネシアが軍隊を送って自分の国にした。でも、国連はそれをみとめなかった。
ケン へぇー。
―99年に、国連が管理して、インドネシアから独立するかどうかを決める住民投票をしたの。独立派が大差で勝ったけれど、反対する人たちがあばれて、たくさんの人が殺されたり難民が生まれたりしたの。
ケン どんな人が反対したの ?
―20年以上の支配の間にインドネシアからうつり住んでいた人。それに、小さな国として独立するよりインドネシアの中にいて自治権(いろいろなことを自分たちで決める権利)をえた方がいいと思う人たちよ。 あらそいがひどくなったので、平和をとりもどすため、国連に加盟する国々が協力して平和維持軍を派遣。国として独立できるようになるまで、国連が代わりに東ティモールを治めたの。
ジャン 国として独立するってどういうこと?
―まず、憲法や裁判所、役所、国会など国を動かす決まりや機関がととのっていること。それに、ほかの国とつき合う外交がきちんとできることかな。東ティモールでは、国連が治めた約2年でこうしたものが整備されたので、国連は住民がえらんだ政府にすべての権限をもどした。そして、日本をはじめ多くの国々が一人前の国としてみとめたので独立国になったの。
ケン じゃあ、もう安心だね。
―そうともいえないの。東ティモールは、人口は74万人ほどなんだけど、32種類ものことばがあるといわれている。地元のことば一種類とポルトガル語が公用語になったけど、どちらもみんなが使えるわけじゃないからたいへんなの。石油や天然ガスを売ってお金をえているけど、あと20年ぐらいで底をつくともいわれているし。
ジャン どうするの。
―日本は3年間で約75億円を援助すると決めたし、国連平和維持活動(PKO)に自衛隊も送っている。独立したからおしまいではなく、まわりの国々の協力が必要よ。
(2002年5月25日)
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