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国際編;坂尻信義記者(朝日新聞外報部)
冬季オリンピックが終わったね。テレビで見た閉会式はすてきだったわ。
世界の78か国・地域の選手たちが、雪と氷の上の7競技78種目できそい合った。日本の選手のメダルは銀と銅がひとつずつ。前回の長野大会にくらべると活躍は目立たなかった。
地元のアメリカ選手の活躍はすごかったね。
そうだね。アメリカのメダル数は、冬季大会では史上もっとも多かったそうだよ。でもいくつかの競技では、審判がアメリカ選手に有利な判定をしたのではないかとうたがわれたケースがあるなど、判定や採点をめぐる混乱があいついだ。
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| フィギュアスケート・ペアの不正な採点の疑惑により、金メダルがふた組に。カナダのサレー、ペルティエ組(左)と、ロシアのベレズナヤ、シハルリゼ組(右) |
ポン;こんらん?
―最初に持ち上がった問題に関係した国は、ロシアとカナダだった。
ケン;たしかスケート競技の……。
―うん。フィギュアスケートのペアで、採点ではロシアが1位、カナダが2位だった。けれどミスしなかったカナダがミスをしたロシアより採点が低いのはおかしい、という話になって……。
ポン;どうなったの。
―その後、フランス人の審判が、別のスケート競技でフランスに有利な採点をするのと引きかえに、ロシアが勝つ採点をするように、フランスのスケート連盟から圧力をかけられた、と告白。大さわぎになった。
ジャン;本当に、そうだったの?
―その審判が、不正な採点をしたとみとめた。結局この問題は、国際オリンピック委員会と国際スケート連盟が、ロシアだけでなくカナダのペアにも金メダルをあげることにして決着した。
ケン;なぜ、こんなことが起きたの。
―審判が採点する競技は審判それぞれの考えも影響し、公平さをたもつのがむずかしい。ひとついえるのは、この一件で採点競技への信頼が大きくゆらいだということだよ。
ジャン;ほかにも問題があったよね。たしか韓国の人たちがおこってたけど。
―ショートトラック・スピードスケートの1500メートルで、韓国の選手が先頭でゴールした。でも、レース中に韓国の選手がアメリカの選手のすべりをじゃましたと審判が判定し、韓国の選手を失格にした。
ポン;失格かあ。
―でも、ビデオ映像を見るかぎり、反則があったかどうかは微妙。金メダルが自分たちの手をすりぬけてアメリカ選手にわたったことに、韓国の選手も監督も「反則はしていない」と反発。抗議をつづけている。
ポン;まだ、おこってるんだね。
―今回のオリンピックは、「愛国オリンピック」ともよばれた。アメリカでの同時多発テロ事件の後で、団結するアメリカ人たちの国を愛する気持ちが、応援などに強くあらわれていたからだ。微妙な判定を、アメリカ選手にあまいと感じた人が多かったのはたしかだね。
ジャン;開会式では、ニューヨークでのテロで引きさかれたアメリカの国旗がかかげられたよね。
―よく見ていたね。でも、オリンピックの目標は「いかなる差別もともなうことなく、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって、たがいに理解し合うこと」。開催国ばかり有利になるなら、オリンピックを開く意味がなくなってしまう。
今回のようなうたがいが持たれないように、国際オリンピック委員会は2年後の夏のアテネオリンピックまでに、しっかりと対策を立ててほしいね。
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【判定や採点をめぐる、その他のおもな混乱】
・ショートトラック男子1000メートル準決勝で、寺尾悟選手がほかの選手のじゃまをしてころばせたとして失格。「ころんだのには関係ない」と、日本選手団が国際スケート連盟に抗議。
・リトアニアスケート連盟が、フィギュア・アイスダンスで5位のリトアニアのペアについて、「自由演技でころんだペアが3、4位なのはおかしい」と国際スケート連盟に抗議。
・フリースタイルスキーの女子エアリアルで、ロシアの選手が「不正な採点」で得点がおさえられて4位になった、とロシアオリンピック委員会が国際スキー連盟に抗議。
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(2002年3月2日)
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