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食べ物の品質守るJAS法のてっていを

社会編;星野 哲記者(朝日新聞学芸部)

ジャン

お母さんが「本当に、何を信じて食べればいいのかしら」って、ため息をついていたわ。今度は、鶏も豚もだって。

ケン

何があったの?

星野記者

この前、雪印食品という会社が、本当は外国産の牛肉なのに国産だってうそのラベルをはって売っていた事件があったよね。その後、ほかの食品会社が牛肉だけじゃなく、鶏肉と豚肉でも同じようにラベルでうそをついていたことがわかったんだ。

ポン

また!

星野記者

全農といって全国の農家の代表みたいな組織があるんだけど、その関連会社の「全農チキンフーズ」と、「スターゼン」という会社だ。どちらも問屋として、たくさんのスーパーやお店に肉を売っていた。
産地や育て方、種類… 高く売ろうといつわる

肉のラベル表示をチェックする滋賀県大津市の大津保健所の職員。こうしたラベル表示の調査が各地で行われています
ケン;今度は、どんなうそをついたの?

―全農チキンフーズは、タイや中国産の鶏肉を鹿児島県で育てたと、うそをついた。それに、えさに薬をまぜていたのに、「薬はあげていません」といって売っていたんだ。

ポン;どうして、薬をあげていないなんていったの。

―薬を使わず病気にならないよう鶏を育てるのは手間がかかるけど、その肉はおいしいとか、体に害がなさそうなどの理由で人気がある。だから、「もも肉」の場合、薬を使わない肉の方が一キロあたり四十円ほど高く売れるんだ。

ジャン;牛肉のときも、高く売るためにうそをついていたんだったわ。

―そう。同じだね。スターゼンという会社が豚肉でついたうそも、安い白豚の肉を、高く売れるように黒豚だといった。

ポン; 白と黒ならぼくにだってすぐわかるのに。

―お店で売っている肉を見てごらん。白豚か黒豚かわかるかい?

ポン;うーん

―しかも、鶏肉も見ただけでは産地や、薬を使ったかどうかなんてわからないよね。みんなはラベルに書いてあることが本当だと信じるしかない。

ジャン;ラベルにうその表示をしてもいいの?

―もちろん、だめだ。「JAS法」という、食べ物の品質や表示の基準にかんする法律で、肉や魚などの生鮮品には、どこでとれたか原産地を必ず書かないといけない。うそをついたら罰金だ。

取しまり甘かった? 関心を持ちつづけよう

ケン;ジャス……。航空会社みたいだなあ。

―JASは、「日本農林規格」を英語でつづった略語だ。冷蔵庫にパックづめのお肉があったら見てみよう。値段や量を書いたシールがはってある。ほかに、肉の種類やパックづめした業者の名前などがしめされている。2000年にJAS法が改正されて、原産地の表示も義務づけられたんだ=図版参照。

ジャン;法律で決まっているのにどうして、うそをつくのかしら。

―国や県などがきちんと取りしまらなかったから法律を守らない人がふえたという意見がある。いま各地で、肉のラベルの表示が本当か、調べている。だけど、全国のお店にならんだすべての牛や豚、鶏肉のラベルを調べるのはむりがある。

ケン;じゃあ、どうすればいいの。

―うそをついたらわかる仕組みをつくらないとね。バーコードなどで全部調べることができるようにしよう、という意見もある。

ジャン;できるの?

――すぐにはむずかしいし、みんながこの問題をわすれてしまえば、元のままなんていうことになってしまうかもしれない。まずは、自分たちが毎日食べる物だからこそ、関心を持ちつづけることが大切だ。


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