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国際編;坂尻信義記者(朝日新聞外報部)
このところ、アメリカの同時多発テロのニュースにくぎづけよ。
ニューヨークと首都ワシントンがあいついでおそわれた事件だね。アメリカ経済のシンボル、ウォール街の世界貿易センタービルと、軍事の心臓部、国防総省がねらわれた。
大勢の人がまきこまれてしまったね。
行方不明者は6千人以上。事件から10日あまりたって、そのほとんどがもう生きていないのではないか、と見られている。
悲しいなあ。
今回の事件で、世界中の人が「テロ」のおそろしさを思い知らされたにちがいない。
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テロの標的になったニューヨーク・世界貿易センタービルの対岸のフェリー桟橋には、ぎせいになった人たちを追悼するロウソクがならびます
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ジャン;テロって、なんなの?
―「テロル」「テロリズム」という外国語を略したことばだよ。
ケン;どういう意味かな。
―テロルは「あらゆる暴力手段にうったえて敵対する者をおどす」、テロリズムは「暴力主義」。それを実行する人を「テロリスト」とよぶんだ。
ポン;こわいなあ。
―アメリカのような大きな国に少人数の集団が対抗しても、相手にならない。そこで自分たちの正体や居場所をかくしたまま、標的にした国に被害をあたえようと、一般の人たちをねらう。これが、テロリストがよく使う手段さ。
ジャン;今回の犯人はだれかしら。
―イスラム過激派の指導者オサマ・ビンラディン氏があやしいらしい。
ポン;どんな人?
―中東の国、サウジアラビア出身で、推定44歳。実家は建設業などを手がけるサウジでも有数のお金持ち。その関係でイスラム教の聖地メッカの宗教施設の修復などにかかわり、政治運動に目ざめたといわれている。
ケン;なぜアメリカをねらったのかな。
―まず、ビンラディン氏の過去から話そう。
ポン;教えて。
―1979年、旧ソ連はアフガニスタンに軍隊を送り、攻めこんだ。あらそいは10年近くつづいた。ビンラディン氏もアフガニスタンを守ろうと、この戦いに参加した。アメリカからお金を援助してもらってね。
ジャン;アメリカとなかよしだったってこと?
―同じ敵と戦うという意味ではね。
ケン;それがどうして……。
―90年代初めの湾岸戦争って知っているかな。中東のイラクが「クウェートは自分たちのものだ」と攻めこみ、それに対してアメリカを中心とする多国籍軍が戦った。
ポン;ふうん。
―圧倒的な力で多国籍軍が勝ったけど、戦争が終わったあともアメリカ軍はサウジアラビアにとどまった。それがビンラディン氏のいかりにふれたんだ。
ジャン;なぜ?
―サウジアラビアにはメッカがある。イスラム教を信じる人はこの地を心から大切にしている。そこに軍隊がいつまでもいるなんて、けしからんというわけさ。
アメリカは仕返し誓う 日本は自衛隊で協力か
ポン;アメリカはどうするの?
―ブッシュ大統領は今回のテロを「戦争行為」、ビンラディン氏を「主要な容疑者」とよんで、仕返しをすると宣言している。イギリスやフランス、それにアメリカと対立することが多いロシアや中国も、今回は力をかす姿勢をしめしている。
ケン;全世界が「反ビンラディン」って感じだね。
―かならずしも、そうとはいえない。ビンラディン氏がいるとされる、アフガニスタンのイスラム教の指導者らの会議はタリバーン政権に「ビンラディン氏が自分から国外に去るよううながしなさい」とつたえたという。でも、政権は身柄を引きわたすのに慎重な態度だよ。
ポン;日本はどうするの?
―アメリカは、お金を出すのではなく自衛隊による協力を期待しているとつたえられている。小泉首相は、自衛隊を海外に送る考えで、25日にブッシュ大統領と話し合う予定だ。でも、軍事力にたよらない解決を主張すべきだ、という声もあるよ。
(2001年9月22日)
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