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ブッシュ大統領ととりあえず笑顔で握手

国際編;伊藤千尋記者(朝日新聞外報部)

ジャン

小泉純一郎首相がアメリカに行って、ブッシュ大統領と話し合ったわね。

伊藤記者

キャンプデービッドとよばれる、首都ワシントン郊外の森の中にある大統領の山荘でね。

ポン

キャンプファイアー? こんなに暑いのに。

伊藤記者

ちがうよ、キャンプデービッド。「まずは、あいさつを」と、ふたりともネクタイなしのシャツ姿で会ったんだ。

ケン

ふたりが会うのは初めてなんだよね。

伊藤記者

ブッシュさんはことし1月に大統領になったし、小泉首相も4月に誕生したばかり。おたがいに自分を知ってもらい相手を知ることが、よい関係をきずく第一歩、と打ちとけた雰囲気を大切にしたんだ。

ネクタイなしで会談 基地問題に進展なし

ジャン;政治家って、いつも背広にネクタイかと思っていたけど。

―話し合うのは人間だからね。リラックスしてこそ、むずかしい話もできるのさ。ふたりが話した時間は2時間で、予定の2倍以上だった。

ケン;いろんなことを話し合ったんだろうね。

―小泉首相は、日本がこれから政治や経済の分野で、いろいろな改革をしていく決意をしめした。ブッシュ大統領も小泉首相の政策を評価したんだ。経済をもっと活発にするために協力していこうと、新たに話し合いの場もつくることにした。

ポン;ほかの話は?

―外交関係についても話し合ったよ。日本とアメリカが「日米安保条約」という約束にそって、これからも協力し合う関係にあることを確認し、国際情勢についても話し合いを強めることになった。

ジャン;日本とアメリカって、ずいぶん仲よしなのね。

―ただ、ふたりが会う直前に、沖縄でアメリカ兵が日本人女性に乱暴する事件を起こした。沖縄の人はアメリカ軍の基地があるからこんな事件がつづくんだとおこっている。ブッシュ大統領はあやまったけれど、基地問題で具体的な話は出なかった。

環境問題ものろのろ 東京での再会に期待

ケン;好きな食べ物とか趣味とかの話はなかったの。

―食べ物の話はわからないけど、前から注目されていたのが環境問題。1997年に地球温暖化をふせぐため世界が力を合わせて原因となる二酸化炭素などをへらしましょうと京都議定書=メモ参照=というのがつくられた。
 日本とヨーロッパ諸国は賛成したが、アメリカは反対している。小泉首相は、日本がアメリカとヨーロッパの間に入って、なんとか話がまとまるように努力すると提案していた。

【京都議定書】
 地球温暖化をふせごうと、京都市で開かれた「気候変動枠組み条約第3回締約国会議」(COP3)で提案された国際的な取り決め。2008年から12年の二酸化炭素などの排出量を1990年とくらべて先進国全体で5パーセントへらすことが義務づけられました。
 
 アメリカはことしになって、「先進国の排出削減量が多いのは不平等だ」として、京都議定書の仲間に入らないと表明。6月のアメリカと欧州連合(EU)の話し合いでも意見がまとまらず、アメリカぬきで条約をスタートさせる考えも出ています。

ジャン;それでブッシュさんは?

―政府間での話し合いをふたたび始めようという小泉首相の提案には賛成したけど、議定書に賛成するかどうかはわからないままなんだ。
 最後に「日米共同声明」を出して、これからも協力しようという姿勢は見せたけれど、具体的な成果はなかった。

ケン;最初だから仕方ないのかなあ?

―とりあえず笑顔を見せ合ったということだね。具体的なことが問われるのはこれからだ。仲がいい友だちは、たがいにいいたいことをいい合うもの。人間も国も同じだよ。
 この秋にはブッシュ大統領が東京をおとずれるから、そのときにはつっこんだ話し合いを期待したいね。

(2001年7月7日)


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