|
経済編;駒野剛記者(朝日新聞経済部)
パパが新聞を読みながら「小泉首相は本気で改革をするようだな」といっていたわ。
きっと、「聖域なき構造改革」の内容をあきらかにした基本方針のニュースだね。「骨太の方針」とよばれているんだ。
小泉首相は「ある程度の痛みにたえないと、明るい展望は開けない」といって、国民の「改革にともなう痛み」もしめしたんだ。
骨太の方針って、みんなの骨を太くするの?
「骨太」というのは「土台となるような」という意味で使われている。細ぼそとそれぞれの問題を直すのではなく、土台からきちんとかえようという小泉首相の意欲をことばにしたものだよ。
 |
|
経済の改革の内容を話し合う会議にのぞむ小泉首相(中央)と竹中平蔵経済財政担当相(右)=首相官邸で
|
ケン;そもそも「聖域なき」ってどういうことなの。
―希少な動物などがすんでいて保護されている自然の森などを「聖域」というよね。つまり、手出しができないとか、かえられないことがらを指すんだ。特別あつかいはみとめない、どの分野も見直しをするという意味だよ。
ジャン;その改革が、どうして必要になったの。
―調子のよかった日本経済が、10年くらい前からおかしくなった。会社がつぶれるなどして仕事をうしなう人がたくさん出た。
また、会社が物をつくっても売れなくなったり、物をつくる費用の方が物を売って得るお金より多くなったりして経営がうまくいかない会社もふえたんだ。
そこで、国や都道府県などの地方自治体が費用を出して、道や建物をつくるなどの公共事業で仕事をうしなった人の働き口をもうけるなどした。でも、費用が税金だけでは足りなくなって、お金のある民間(個人や会社)などから借金をしたんだ。
ポン;借金って、いくらくらいあるの。
―国と地方あわせた借金の合計額が来年3月で、666兆円にもなる。毎年集まる税金の8年分ぐらいに当たるよ。こんなに多いと、借金を返すだけで大変。
教育や医療、福祉などのサービスができなくなってしまうかもしれない。そこで、改革が必要だといっているのが、小泉首相だ。
ケン;改革では、どんなことをしようとしているの。
―たとえば、これまで、ふんだんに使ってきた道路づくりなどのお金をへらし、ほかのさまざまなことにも使えるようにする。あるいは、これまで国がやっていて、費用がかさんでむだが多い仕事を、より少ない費用で仕上げようと努力する民間の会社にまかせていくようにかえることが柱だよ。
ジャン;その改革で、どんな「痛み」があるの。
―そうすると、これまで道路づくりなどでかせいできた会社やそこで働いている人たちは、仕事がへるなどして苦しくなる。場合によっては会社がつぶれるかもしれない。
ポン;それは大変だ。文句をいう人は出ないかな。
―改革をすることで、仕事をうしなう人は10万から20万人になると、政府は予想している。みんながそうした「痛み」にたえられるかどうかも、改革がうまくいくかどうかのカギをにぎっている。
(2001年6月30日)
|