――――― 朝 小 お す す め 受 験 情 報 ―――――
 

 こどもアサヒ > ニュースDEジャンケンポン > ニュースDEジャンケンポン過去一覧

地域の目が子どもたちを守る強い味方

社会編;大島淳一記者(編集部)

ジャン

学校から「登下校のとき以外は校門をしめるのでご協力を」というプリントが配られたの。

大島記者

大阪教育大学付属池田小で、侵入した男に児童らが刃物で切りつけられて8人が亡くなった事件の影響だね。全国の学校で安全対策を見直す動きが広がっている。

ケン

友だちのお母さんが学校を見回っていたのも、それなんだね。

大島記者

学校ではいま、地域の人との交流を大切にする「開かれた学校」づくりが進んでいる。みんなの学校でも、授業を見学してもらったり、講師として教えにきてもらったりするでしょ。こうしたふれあいを大切にしながら、一方で、今回のような事件をどうふせいだらいいのか、先生たちは頭を痛めている。

防犯カメラの取り付けや保護者のパトロールも

京都市では市内の小学校などで防犯カメラが取り付けられることになりました=京都市中京区の高倉小で

ポン;どんな動きが出ているの。

―京都市教育委員会は市立の小中学校と養護学校266校の校門に、人の出入りを感知するセンサーと防犯カメラを取り付けることにした。東京都八王子市や和歌山市にも、監視用カメラなどを独自につけた学校がある。

ジャン;埼玉県川口市や福岡県行橋市では、市立の小中学校の全教室に防犯ブザーをおくんですって。仙台市東二番丁小では、防犯ブザーが鳴ったらお友だちは音と反対の方向に逃げるよう、決めたそうよ。

―神奈川県川崎市教育委員会は、保護者や地域の人におねがいして、1学期が終わる7月19日まで、校内や学校のまわりをパトロールしてもらうことにした。学校に入るときに名札などをつけてもらうようにした学校もたくさんある。

ケン;警備員をおく学校もあるよね。

―東京都中央区では、校庭に自由に出入りできるふたつの小学校について、民間の会社に警備をたのんだ。幼稚園から高校までの国立学校259校のうち112校でも新たに警備員をおいたんだ。

ジャン;バリアが張られたみたい。「開かれた学校」とはぎゃくのようだけど。

―地域にはいろいろな人がいる。街の歴史にくわしかったり、環境を守るためにがんばっていたり。そんな人たちの知恵や経験をみんなにつたえるのが開放の大きなねらいだ。

ケン;でも、学校の安全を考えると……。これまで学校にへんな人が入ってきたことってあるの?

―残念だけどふえる傾向にある。警察庁によると去年、幼稚園や小中学校などに不審者が侵入したケースは1355件。1995年の2倍近くだ。

侵入者増えているけど周囲のスクラムが大事

ジャン;池田小のような事件ってあったのかしら。

―99年12月、京都市日野小で、2年生の男の子が校庭に侵入してきた男に刃物で切りつけられて亡くなった。学校にはいまもカウンセラーがいて、ショックを受けた子どもたちや先生のなやみに耳をかたむけている。

ケン;日野小では事件後、どんな取り組みをしたの?

―集団で登校し、あけておく校門をかぎった。でもね、地域との交流は積極的に進めているんだよ。

ポン;人を入れなくしたんじゃないんだ。

 文部科学省は学校に不審者が入るのをふせいだり、「いざ」というときに子どもたちを逃がしたりする対策を考えるよう、都道府県の教育委員会や国立の学校にもとめています。
 出入り口でのチェックや、先生が校内を見回るときの具体例をしめしながら、有効な安全対策をさぐる考えです。
 また、去年配った「安全点検マニュアル」にそって、学校の再点検をするよう通知も出しました。

―地域の人の目がいつも学校に集まっていれば、悪いことを考えている人は近づきにくいし、おかしなことをしようという心もおさえられる。こう考えたんだね。

ジャン;なるほど。

―学校を開放しているから事件が起きる、というわけじゃない。地域ぐるみで子どもを守り、育てていこうという日野小の考え方は、ひとつのヒントになるね。

(2001年6月23日)


朝日学生新聞社のホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。
すべての著作権は朝日学生新聞社に帰属します