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国際編;小倉いづみ記者(朝日新聞外報部)
ねえねえ、クジラについての会議のことが新聞に出てたけど……。
山口県下関市で始まった国際捕鯨委員会(IWC)の会合のことね。
クジラか。パパが小学生のころは給食にクジラの揚げ物が出たな。
えー!?
わたし、クジラのお肉けっこう好きだったわ。クラスでも人気が高かったのよ。でも、その会合ってどんな話をしてるのかしら。

伊豆諸島の大島沖をおよぐマッコウクジラのむれ。日本は2000年から、北大西洋でマッコウクジラの調査捕鯨をしています。
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ジャン その前に、国際捕鯨委員会ってなに
―クジラが絶滅しないように管理する、世界的な機関よ。日本も五十年くらい前にくわわった。これに参加する国々が、いまから20年前に商業捕鯨、つまり、売るためのクジラ漁を禁止したわ。。
ポン 売るって、水族館かなにかに
―いいえ。クジラはお肉のほか、質のいい油がとれるので、むかしから貴重な漁業資源とされてきたの。クジラの油は、ろうそくやせっけんの原料になったのよ。
ケン そんなに役に立つクジラを、とっちゃいけないと決めたのはなぜ?
―保護のことなんて考えずに、とりまくった時期があった。種類によっては、一頭もいなくなるんじゃないかと心配されるくらい、へってしまったの。
ジャン ひどいわ!
ケン じゃあ、捕鯨の禁止に、どの国も賛成したんだね?
―いいえ。日本やノルウェーなど、クジラをとりたい国と、「だめ」という国があって、両方の意見はなかなか一致しない。
ポン じゃあ、どうするの?
―それを話し合う場が、国際捕鯨委員会の会合よ。
ジャン とりたい国は、日本とノルウェーだけ?
―ほかには、委員会に加盟していないアイスランド、インドネシア、カナダなど少数なの。
ケン クジラ保護の流れは、すごく強いんだねえ。
―時代の変化も理由かな。クジラの油はしだいに、石油や植物油にとってかわられた。油のためにクジラをとっていた国は、お金にならないので、40年くらい前から、捕鯨をやめてしまったの。
ジャン いま、捕鯨はまったく行われていないの?
―調査捕鯨といって、クジラの数や生態を調べるという理由で日本が、少しとっている。その肉は、売られている。 そのほか、昔からの文化としてクジラを食べる民族が世界のあちこちにいて、こうした人たちの漁はみとめられている。
ケン 国際捕鯨委員会の会合で、日本はどんな考えを発表するのかな。
―会合は5月24日まで開かれる。どの種類のクジラが、いま、何頭くらいいるかという報告が出される予定なの。日本は、絶滅の心配がないクジラについては、ふたたびとってもいいことにしてほしい、と考えている。調査捕鯨ができる海域や、とっていい数もふやしてほしいと提案もする予定よ。
【学習のヒント】
●絶滅が心配されているクジラは、どんな種類かな?
●スーパーなどの食品売り場でクジラ肉を売っているか、さがしてみよう。
●日本の捕鯨の歴史を調べてみよう。
●食べ物の文化は、国や宗教によって、どんなちがいがあるかな? |
ケン 絶滅の心配がなくなった、ということになれば、また商業捕鯨ができるようになる?
―そうかんたんには、いかないんじゃないかな。クジラの数のデータが正しいかどうか、判断はむずかしいでしょうね。それに、日本のように昔からクジラを食べる習慣があった国と、そうでない国の、文化の「みぞ」は大きいの。クジラのように知能の高い動物を食べるなんて残酷だ、という人たちもいる。
ジャン それなら、ウシやブタは? 韓国の人がイヌを食べることについて、外国の人がいろいろいっているそうだけれど、なんか似ていない?
―問題はふくざつね。まずは、会合でどんな話し合いが行われるか、関心を持つことが大事だと思うわ。
(2001年5月4日)
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