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国際編;坂尻信義記者(編集部)
アフガニスタンが新しく生まれかわると聞いたけれど。
アフガニスタンを支配してきたタリバーン政権がくずれたので、「北部同盟」をはじめとする4つのグループと国連が新しい国づくりについて話し合ったんだ。
平和になるように、国を建て直すんでしょ。
その通り。臨時の政府のメンバーをえらび、民主的な国家にしていく手順を決めたばかりだよ。
じゃあ、もう安心だね。
そうともいえないよ。アフガニスタンはいろいろな民族からなる多民族国家だ。今回の話し合いも、それぞれの主張を通そうとなかなかまとまらなかった。それに、まだ国のあちこちで戦いもつづいているんだ。
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土かべの家がならぶアフガニスタンの首都カブール市内のようす。樹木は燃料の不足から多くが切りたおされてしまったといいます
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ジャン;戦争は終わってないのね。
―アフガニスタンでは、北部同盟が国のほとんどの地域を支配下におき、社会の安全はあるていど保たれている。
タリバーン勢力は、最後の拠点都市カンダハルを明けわたすことを決めたそうだ。これで、タリバーンが支配する地域はなくなり、政治の力をまったくうしなうことになる。
ポン;じゃあ、いいじゃない。
―でも、まだ、タリバーンの兵士が山などにひそんでいるといわれる。何よりアメリカが、テロを仕組んだ人物として追いかけているイスラム過激派のオサマ・ビンラディン氏がつかまっていないから、アメリカは空爆をやめていない。
ケン;そんな危険なところで話し合えたの?
―アフガニスタンの代表者たちの会議は、ドイツのボン郊外で行われた。タリバーンと戦い、テロ事件のあとはアメリカ軍の助けをかりて首都カブールを取り返した北部同盟が話し合いの主役だったというよ。
ジャン;どんなグループなの?
―アフガニスタンの3つの少数民族(タジク人、ハザラ人、ウズベク人)でつくる勢力だよ。それぞれの民族を別々の国が応援していることなどから、同盟内でもなかなか意見がまとまらないそうだ。
ケン;北部同盟って、アフガニスタンのなかでいちばん人数の多い民族の人たちじゃないんだ。
―もっとも多いのは、人口の4割をしめるパシュトゥン人だ。今回の話し合いには、内戦をのがれて海外でくらすパシュトゥン人の3つの団体がくわわった。
北部同盟とあわせて4グループが国連と話し合ったんだけど、アフガニスタン国内のおおぜいのパシュトゥン人を代表する人は、会議に参加していないんだ。
ジャン;そんなのでいいのかな? 何か意見がまとまったってきいたけど……。
―よく知っているね。4グループと国連は、臨時の政府の首相をはじめ大臣を決めた。これから2年以上かけて、憲法をつくり、選挙で議員をえらんで議会をつくることにしている。
ケン;長い道のりだね。
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【これまでのアフガニスタン】
1979年に、旧ソ連の軍隊が攻めこんできて、それ以来、20年以上にわたり国内で戦争がくり返されています。
ソ連軍とアフガニスタン人との戦いは10年間つづきました。ソ連軍が逃げ出すと、8つのグループが協力して新政権をつくりましたが、考え方のちがいから、すぐにグループどうしの戦いが始まりました。
その後、イスラム原理主義のグループ「タリバーン」が力をのばし、99年には国土の9割を支配。北部同盟との間で、戦争がつづいてきました。
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―しかも、問題はたくさんある。えらばれた大臣30人は、首相をふくめ11人がパシュトゥン人だけれど、おもな大臣は北部同盟がしめた。これからの国づくりに国民みんなの声がいかされるかどうか、疑問だね。
ポン;ふーん、そうなんだ。
―アフガニスタンの家庭にはふつうテレビがなく、ラジオも少ない。ドイツで国づくりが話し合われていることを知らない人もたくさんいる。
ジャン;へんな話ね。国づくりはうまくいくのかしら。
―そのためには、国連を中心とするいろんな国々の助けが欠かせないだろう。何年もつづいたタリバーンと北部同盟の内戦や、今回のアメリカ軍の攻撃などで、食べ物不足は深刻になっている。
アフガニスタンの冬の寒さは、ものすごくきびしいんだ。この冬だけで何万とも何10万ともいわれる人たちが飢えて死ぬ危険がある。一刻も早く平和な国をつくらなければいけない。民族がたがいに協力していくことが必要だよ。
(2001年12月8日)
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