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社会編;河原理子記者(朝日新聞日曜版編集部)
琵琶湖の近くで「世界湖沼会議」が開かれたね。
コショウ?
料理に使うコショウじゃなくて、湖と沼のことよ。湖は「こ」、沼は「しょう」とも読むでしょ。水がよごされたり、少なくなったりする問題が世界の各地で起きているの。それを報告しあって、どうしたらいいかをみんなで考える大切な会議よ。
滋賀県に世界の人たちが集まったんだ。
そう。今月11日から16日まで、78の国と地域から、自治体の職員や研究者、水問題に取り組む民間の人たちなどがおおぜい参加したよ。
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第9回世界湖沼会議の開会式のようす=12日、滋賀県大津市の「びわ湖ホール」で
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ジャン;会議は今回が初めてなの?
―ううん、9回目。世界各国で開かれてきたんだけど、そもそも1984年に滋賀県で始まった会議なのよ。
ケン;へーえ。
―そのころから工場や家庭から出される排水で琵琶湖がよごされることは、大きな問題だった。滋賀県は、同じなやみをかかえる世界の国々に知恵を出し合おうとよびかけ、30近くの国が参加して開かれた。 ポン;それがつづいているんだ。
―よごれが心配される湖や沼は世界中にあるから、世界のみんなで話し合っていくことになったのね。アメリカや中国、イタリアなどでおよそ2年に1回開かれてきたの。
ジャン;なにが話し合われてきたの。
―湖や沼は、まわりの生活環境の影響を受けやすいし、川よりも水の流れが少ないから、一度よごされると元にもどるのもおそくなる、ということが、第1回会議で確認された。
参加した人たちは「未来の人類のために、湖と沼を健全な状態に保っていこう」と約束した。それぞれの国で活動をつづけながら、どうすればもっときれいになるかを話し合ってきたのよ。
ケン;それで、湖や沼の環境はよくなったの。
―ざんねんながら、あまりよくなっていないの。今回、こんな報告があった。世界で4番目に広かった中央アジアの湖「アラル海」が干あがりつつあるそうで、ここ1、2年の間に面積が3分の1にちぢんで、3つの小さな湖になってしまうと心配されてる。
ポン;えー。
―日本でも、琵琶湖で仕事をしている漁師たちが「ブラックバスなど、本来は日本にいない外来種の魚がふえて、生態系がかわってしまった」とうったえた。琵琶湖で網にかかった外来種が、ことしすでに6年前の6倍になったんだって。
ケン;たいへんだ。
―ほかに「飲み水と汚染」「水辺の生態系とくらし」など、さまざまなテーマに分かれて報告されたんだけど、今回は、子供たちの視点も生かしていこうと「子ども湖沼会議」も開かれたのよ。
ポン;すごーい。
―日本からは地元の滋賀県と、茨城県霞ヶ浦町の中学生が出席して、中国、タイ、アルゼンチン、デンマークの中学生と話し合った。身近な川や湖を紹介して、水質調査などの取り組みを話したの。
ジャン;いろんな人が知恵を出し合ったのね。
―湖などのよごれの原因のひとつに、空気中のよごれを吸収した雨水がある。空気のよごれをなくすには、ひとつの国ががんばってもだめなのよ。国際的な協力が必要なの。
また、湖や沼の環境をよくするにはたくさんのお金もかかる。そうしたことを今後どうしていくか、ひきつづき話合っていくことになったわ。
ケン;じゃあ、もう次の会議は決まっているの。
―ええ。2003年はミシガン湖のあるアメリカのシカゴで、その次はアフリカで初めてケニアで開かれる予定よ。
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【海外のおもな湖の問題】
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場所
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問題点
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| ラグナ湖(フィリピン) |
生活排水や工場排水による水のよごれ |
| バイカル湖(ロシア) |
有害な化学物質をふくむ工場排水が流れこむ |
ペイプシ湖(ロシアと
エストニア) |
生活排水による水のよごれ |
ビクトリア湖(ウガンダ、
ケニア、タンザニア) |
外国から持ちこまれた魚が、もとからいる生き物を食いあらす |
| モノ湖(アメリカ) |
開発などによって貯水量がへる |
| チャパラ湖(メキシコ) |
ダムがつくられたことによる貯水量の低下、農業や生活排水による水のよごれ |
(2001年11月24日)
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