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経済編;板垣哲也記者(朝日新聞くらし編集部)
ねえ、シツギョーってなあに?
働きたいのに仕事がないことだよ。働くことができる人のなかで、失業状態の人がどれだけいるかという割合を表したのが、最近よく聞く「失業率」だよ。
失業率って、最近、高くなっているんでしょ?
うん。総務省という国の役所が毎月調べているんだけど、このまえ発表された9月の失業率は、いままでの調査で一番高い5.3パーセントだった。
数字が高いと、いけないの?
失業率が高いことは、それだけ仕事がなくてこまっている人が多いということだからね。
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仕事を紹介する職業安定所のパソコンで、新しい就職先をさがす人たち=大阪府門真市で
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ケン;ぼくたちも仕事をしてないから「失業者」なの?
―いや。国の調査では、15歳未満の人や仕事をさがしていない人は、失業者とはいわないんだ。そのほかの仕事がない人を失業者といって、日本中で350万人いるといわれているね。
ポン;そんなに!
―日本ではいままで、就職すると、決められた退職の年まで同じ会社にいることが多かった。
会社はもうかって、やとう人をふやしていたし、新しい会社も次々できた。だから仕事がたくさんあって、失業率はずっと1.2パーセント台だった。
それが3年前に4パーセント台、ことしになって5パーセント台と、とても速いスピードで失業率が上がった=グラフ参照。
ジャン;どうして急に上がったの?
―最近、洋服や電化製品に「中国製」というマークが入っているよね。中国の工場でつくっているんだ。働く人の給料などの費用が日本でつくるより安いからね。
そんなふうにアジアなどの国で物をつくる会社が多くなって、日本で仕事がへっているんだ。おまけに、景気が悪いせいで社員をへらす会社もふえている。
ケン;失業する人がふえると、どうなっちゃうの?
―仕事がないとお給料がもらえないよね。そういう人たちが、仕事をさがしている間、生活にこまらないように、仕事のある人たちや会社、国がお金を出しあって「失業手当」をあげているんだ。
ことしは1兆6千億円を用意していたんだ。でも、失業率が上がって手当をもらう人がふえたので、いまの国会でさらに4千億円を出すことを決めた。
ポン;それは、よかった。
―ただ、国のお金もそんなにゆとりがあるわけじゃない。失業する人がさらにふえたら、みんなからよけいにお金を集めたり、もっと税金を使わないと足りなくなる心配があるからね。
ポン;ふーん。
―それに、自分だって失業するかもしれないという不安が広がって、みんな、お金を使わなくなる。たとえば、最新型のテレビを買おうと思っていたのをがまんしたとしよう。
テレビをつくっている会社は、商品が売れないからもうけがへって、やとっている人たちの給料をへらすなどする。そうすると、その会社の人たちもお金を節約するようになって、ほかの商品も売れなくなってしまう。
ジャン;国は対策を考えているの?
―駐車違反の車の取りしまりや、学校で先生を手つだうなどの「公共サービス」の仕事で、失業者を50万人やとう計画があって3千5百億円を使うことがこの国会で決まった。
また新しい仕事がさがしやすいようにパソコンの使い方の訓練をし、仕事さがしの相談にのる人をふやすなどの対策も進めるというよ。
ケン;助かる人が多そうだね。
―そうともいえない。さっきいった公共サービスの仕事には「半年まで」という条件がついているし、訓練などもどれだけ就職にむすびつくかわからないよ。
今月の30日にはまた失業率の発表がある。前の月より低くなるのか高くなるのか、注意して見ようね。
(2001年11月18日)
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