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3校に1校 「授業にならないクラス」

社会編;松本宏樹記者(編集部)

松本記者

「学級崩壊」って聞いたことあるかな。

ポン

なにそれ?

松本記者

子どもたちが教室の中でかってなことをして授業にならないような状態が、1学期とか1年とか長くつづくことをいうんだ。小学校の3校に1校で起こっていることが、国の教育のあり方を考える国立教育政策研究所の調査でわかった。

ケン

先生がしかって、いうことをきかせればいいのに。

松本記者

そういうやり方が通じないからこまっている。

ジャン

なおす方法はないの?

松本記者

それを見つけるために調査したんだ。その結果、学級崩壊が起こった地域のようすには共通点があり、なおすためには先生どうしの協力がもっとも大切だとわかった。

どの学年にでも起こる 家庭や地域の影響大

授業に集中する子どもたち。学級崩壊の発生には地域のようすが強くかかわっていることがわかりました(しゃしんと本文は関係ありません

 ケン;どんな調査をしたの?

 ―全国の公立小学校の20分の1にあたる1154校の校長と、担任など一般の先生にアンケート用紙を送った。答えを返したのは校長534人と先生6614人の計7148人。
 学級崩壊があったかどうかだけでなく、先生どうしの関係や地域のようす、クラスの人数、学校がある土地の人口なども聞いて、学級崩壊との関係を調べた。

 ポン;で、どうだったの?

 ―去年4月からことし3月までに「校内で学級崩壊があった」と答えた校長は26.0パーセント、先生は32.4パーセント。約3割の学校で起こったことになる。
 もっとも状況がわるいクラスの学年をたずねたら、5年生が3割をこえ、いちばん少ない1年生でも1割近くあった。どの学年でも起こっているんだ。

 ジャン;何が関係していたの?

 ―学級崩壊の発生にもっとも関係がありそうなのは、家庭や地域のようすだ。「自分の子どものことしか考えない親が多い」や「子育ての環境にめぐまれない家庭が多い」の項目に「とてもあてはまる」と答えた先生の学校では、「まったくあてはまらない」と答えた先生の学校より、学級崩壊が起こった割合が2倍以上だった。

 ケン;ほかのことは関係ないのかな。

 ―人口が3万人より少ない町村部では、学級崩壊の割合が22.8パーセントとやや少なかったけれど、3万人以上の都市ではどこでも30パーセントをこえていた。クラスの大小、先生の年齢や男女の別などにも、強い関係はみられなかった。

オープンな学校は回復 担任を交代させる手も

 ジャン;あれたクラスをもとにもどすには、どうしたらいいのかしら。

 ―クラスをたてなおすことができた学校には、共通点があった。「先生どうしでおたがいの授業を気軽に見せあっている」「こまっている先生をささえあっている」「学校の新しいこころみに理解をしめす親が多い」などだ。

 ジャン;先生たちの協力と親の応援が大切なのね。

 ―具体的な取り組みで効果があったのは、「担任の先生を交代させた」「交換授業や合同授業を行った」「父母に学校づくりにかかわってもらった」など。
 担任を交代した学校は9.2パーセントととても少ないけれど、実行した9割近くが「よくなった」と答えている。

 ケン;でも、先生に聞いた調査だけでは、たりないんじゃない?

 ―そうだね。国立教育政策研究所の菊地栄治・総括研究官は来年度、子どもや親にも調査をして、たしかな対策を見つけたいと話しているよ。

(2001年10月27日)


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