朝日小学生新聞
  • 毎日発行/8ページ
  • 月ぎめ2,100(税込み)

■教育にかける時間とお金の有効活用術■

9月も後半に突入しました。受験が近づくにつれ、集団塾では補えていないと感じる内容や範囲を、個別にフォローしてほしいというニーズが高まります。そんな時、外してはいけないポイントがあります。それは、「一気に集中して片づけてしまうこと」です。
私は「歯医者さん理論」とよく説明をしているのですが、例えば6本の虫歯があるお子さんであれば、月に1本ずつ直していって6か月後に治療を終えるよりも、最初の1か月で6本すべてを治療してしまったほうが、虫歯を気にせず「おいしくいただける期間」が長くなります。
悪いところ、気になるところは早めに直して、あとは歯磨きなどでいい状態をキープするとよいのです。もしダラダラと、6か月もかけて直していると、他の歯が虫歯になってしまうかもしれません。

勉強でも同じことが言えます。仮に算数で苦手な範囲があるのなら、週1回×月4回の指導を3か月受けるより、週3回×月4回を1か月で集中して受けてしまったほうがよいのです。
習ったことができるようになるまでには時間がかかります。できるようになるまでの時間が長いほど、お子さんのモチベーションは下がります。3か月後に、かけた時間とお金は同じとなりますが、お子さんの「やる気・気分」は全く異なる結果となります。
「歯医者さん理論」を基に、全体の科目や学習時間、それに伴うお金の配分もよく考えて、秋を乗り切りましょう。


【プロフィール】
安浪京子先生
沖山賢吾(おきやま けんご)
1977年東京都八丈島生まれ。東大難関大受験専門永田塾で英語講師・校舎長、リソー教育グループで新規顧客営業を担当。「塾の先生」とは異なる経験から包み隠さず助言がもらえると「コア」なファンが多い。現在は沖山教育研究所を構え、先を見据えた研究・提案を重ねている。
沖山教育研究所FB https://www.facebook.com/okiyamakengo/

<<他の記事へ>>
■編集部から■
ちゃんとした言葉づかいって?

■中学受験を乗り切るために、親が知っておきたいサポート術■
安浪京子先生が、中学受験への親の関わり方をQ&A形式で答える連載です。第8回は「テストの復習、どのようにするべき?」

■親はどう頭を切り替えて子どもたちの教育に向き合えばよいか■
2020年度に変わる大学入試と、それに向けた親の心構えと対策を、神奈川県大和市の宮崎教室塾長、宮崎智樹さんが解説。今回は「これから求められるチカラとは?」

■朝小を授業でフル活用しています!■
小学生100名ほどの生徒が「天声こども語」の書写を続けている東京都練馬区の「受験 松井塾」から。今回は「朝小を授業でどう活用?(前回の補足)」

トップへ戻る