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民主党の新代表に鳩山由紀夫さんが選ばれました。前の代表、小沢一郎さんが、突然辞任したあとを受けました。今年は衆議院議員が任期満了になる9月までに、必ず総選挙があります。民主党は鳩山代表のもとで、政権交代をかけた総選挙を自民党と戦うことになります。
政治献金をめぐる国民の不信感
党内から総選挙への強い危機感
Q そもそもなんで小沢さんは代表を辞めたの?
A 企業が政治家個人に献金するのは政治資金規正法という法律で禁止されている。西松建設という会社が、自分たちが献金したとわからないように、ダミー(見せかけ)の政治団体を通して小沢さん側に献金していた疑いがあるとして、3月に東京地検特捜部が小沢さんの公設秘書を逮捕、起訴した。ちょうど麻生政権への国民の支持が低下して、衆議院の解散・総選挙が間近だろうという時期だったこともあって、小沢さん側は「政治的な意図のある不当な捜査」と批判し、自分は潔白だとして代表を辞める考えが無いと強調していたんだ。
だけど、国民の間では小沢さんの説明が不十分で納得できないという声が強く、民主党に対する信頼感が大きく揺らいだ。民主党内からも「このままでは総選挙で勝てない」という危機感が強くなっていた。結局、こうした声を受けて小沢さんは辞めることにしたようだ。突然で驚いたが、辞めるならもっと早い時期のほうがよかった、という意見もあるけどね。
幹事長・鳩山さんが副代表・岡田さんに勝利
鳩山流「脱小沢」注目 「挙党体制」をアピール
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民主党の代表になった鳩山由紀夫さん(中央)と新執行部のメンバー。代表を争った岡田克也さん(左から2人目)を幹事長に、前代表の小沢一郎さん(右から2人目)を選挙担当の代表代行に起用しました=17日、東京・永田町の民主党本部で
© 朝日新聞 |
Q それで、なんで鳩山さんが代表になったの?
A 民主党に属する全国会議員による投票を行った。候補者は、小沢さんのもとで幹事長という党内のまとめ役をしていた鳩山さんと、副代表をしていた岡田克也さん。2人とも以前、代表を務めたことがあるが、小沢さんに批判的かどうかが大きな違いだった。鳩山さんは、批判を受けても代表を続けた小沢さんを支持。また、鳩山さんの掲げる政策は、年金制度の一元化や農家への戸別補償制度、子ども手当の創設、高校教育の無償化など小沢時代と変わらず、小沢さんの継承者とみられている。結局、党内に自分のグループを持っている鳩山さんが、一匹おおかみ的な岡田さんに競り勝った。
Q ふーん。じゃあこれまでとあまり変わらないということ?
A それでは国民は納得しないよね。だからどう「脱小沢」を印象付けることができるかが注目される。鳩山代表は、むかし自民党にいたが離党。「新党さきがけ」という政党の代表幹事をして一時期、1993年の細川内閣で「非自民政権」を実現したことがある。「友愛」を政治理念に掲げていて、小沢さんとは本来、考え方も政治手法も違うはずだ。総選挙前に混乱して党内をバラバラにしたくないという判断で、小沢さんの継承という点を強調したのではないかな。新執行部に小沢さんと岡田さんを入れて、「挙党体制」をアピールしようとしているね。
"小沢継承""世襲"の批判かわせるか
政権担う政党になれるか手腕に注目
Q 総選挙にはどんな影響があるのかな?
A 自民党にしてみれば、小沢さんの継承者というイメージを鳩山代表がぬぐえなければ戦いやすいと思っているようだ。それに、鳩山代表は元首相の鳩山一郎氏が祖父で、総務相の鳩山邦夫氏は弟というふうに、代々続く世襲の政治家。麻生総理も世襲で、批判が強くなっている世襲という点でも同じスタートラインに立ったと思っているのではないか。
ただ、選挙はやはり政策を競い、国民に判断を求めるのが基本だ。民主党のいう、官僚主導から国民主導の国へ、という主張はもっともで、多くの有権者も共感するとは思う。だけど、厳しい不況の中、「今日の暮らし」をどう守るのか、きちんと政策とその財源を示せるのか、具体策が民主党には問われている。失政があれば政権を担当する政党が交代するという、当たり前の民主主義の仕組みを日本に根付かせられるかどうかは、現時点では民主党がきちんと政策を実行できる政党になれるかどうかにかかっている。鳩山代表の責任は重い。
(星野 哲・朝日新聞記者)
2009年5月24日
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