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道路つくる制度のあり方を論議
ガソリン税の「期限切れ」で波及
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| セルフ式ガソリンスタンドで給油する客=岩手県で |
道路をつくる仕組みを変えるか変えないか、国会で与野党の駆け引きが続いています。ガソリンに本来より上乗せして税金をかけている制度が三月いっぱいで期限切れに。関係する法律を延長しようとする自民と公明の与党と、延長せずにガソリンの値段を下げようという民主など野党が対立。これをきっかけに、民主党は道路をめぐる制度や予算全体を考え直すことを求め、現在ある「道路特定財源」のあり方が、がぜん政治の大問題に浮かび上がってきたのです。
今、世界的な原油高でガソリンの値段が上がっています。値段の中身は、原油価格と製造費用と税金です。税金の中に「暫定税率」といって、本来の税金のほかに期限付きでかけることにした臨時的なものがあります。例えば1月21日の全国平均、1リットル大体153円のガソリンには、この暫定税率分約25円が入っています。
とりあえずかけるというのが「暫定」ですが、延長を繰り返して30年以上も続いてきました。今度も、自民党などは10年間の延長方針を決めました。
一方、民主党などは「もうやめよう」といい出しました。これまでは国会の衆参両院とも与党が過半数を占めていたので延長されてきたのですが、今は参議院で一番議席が多いのは民主党ですから、そう簡単にはいきません。
利権打破か地方財源の維持か
一般財源化は政治の大問題に
民主党は「ガソリン国会」と呼んで運動を展開。さらに、道路をつくる制度そのものがどうもおかしい、と追及の範囲を広げました。
というのは、道路関係の予算が特にしっかりと確保される制度があるからです。それが「道路特定財源」。ガソリンや自動車関係の税金は、多くが必ず道路のために使うと決まっています。
民主党などは道路だけではなく、一般財源化といって「福祉や教育など道路以外にも必要なら幅広く使えるようにするべきだ」という意見です。
与党側は、まだ道路が必要だと主張しています。地方の県知事や市町村長にも呼びかけて「地方の道路に配分される財源を維持する」と強調。制度の期限切れが迫る中で与野党の意見はかみ合いません。
道路特定財源は、工事を続けたい建設業者、行政上でかかわることで力を維持したい役所、予算配分に影響力を持っていて選挙の票や献金を期待する政治家が守ってきました。これには強力な政治力があります。
だから「道路財源の制度を改善すれば、政治のあり方全体を変えることができる」「この論争によって、与党の本丸に切り込む」と、野党側は意気込んでいます。
自民党ではありますが、小泉元首相はかつて総理大臣として推し進めた「小泉改革」で一般財源化を掲げていました。党内には小泉元首相ら、野党と修正のために話し合ってはどうかという考えが少しずつ出て、福田首相も検討姿勢を見せ始めました。次第に煮つまる要素もありますが、与野党とも内部にさまざまな意見があり、日本政治の深い部分にまでかかわるだけに、情勢は複雑です。
(高橋 俊一・ジャーナリスト)
2008年3月9日
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