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3月 台湾総統選前に与党ショック
台湾の立法院選挙で大勝した野党・国民党の首脳ら。左端が馬英九さん〓十三日、台湾・桃園県で

立法院選挙で野党・国民党が圧勝
陳総統と民進党政治に「ノー」

 台湾で国会にあたる立法院の選挙が12日にありました。野党の国民党が全体の議席(113)の3分の2を超える81議席を得て、歴史的な大勝利を収めました。大統領にあたる総統は、現在、民進党の陳水扁さんが務めていますが、与党の民進党は27議席しか取れず、陳総統の政治に人々が「ノー」を突きつけた形です。3月22日には総統選挙があり、民進党にとっては大きな打撃となりました。

 台湾では長い間、国民党の独裁政治が続きました。1990年代になって民主化が進み、2000年の総統選挙で民進党の陳さんが当選、50年あまりに及んだ国民党の政治が終わりました。04年の総統選挙は接戦になりましたが、陳さんが勝ち、再選をはたしました。しかし、最近では陳総統の夫人が公金を自分のために使ったとして起訴されるなど、陳総統の身内や民進党関係者のスキャンダルが発覚しました。経済の状況もよくないため、陳総統と民進党への支持が下がっていました。

「独立許さぬ」中国の人も関心

 今回の立法院選挙に大きな関心を寄せていたのが、海をへだててすぐ隣の中国の人たちでした。歴史をふり返りましょう。中国大陸で内戦をしていた共産党と国民党は1937年になると、日本軍と戦うために手を結びました(国共合作)。しかし45年に日本が負けて退くと、再び共産党と国民党は内戦を始めました。毛沢東が率いる共産党が49年に勝ち、大陸に中華人民共和国をつくりました。このため、国民党の人たちは台湾に逃げて中華民国を名乗り、将来の大陸との統一に備えたのでした。

 台湾の人たちは、自分たちを中国人と考えるのでしょうか、台湾人と考えるのでしょうか。最近は台湾で生まれた世代も増え、台湾人と考える人が少なくありません。こうしたことを背景に、民進党の中には、中華民国ではなく台湾という新しい国をつくり独立しようと考えている人もいます。

 しかし大陸の共産党の人たちから見れば、台湾は中国の一部であって独立は許せません。軍隊を送ってやめさせるかもしれません。アメリカも、台湾が独立すれば、東アジアの緊張を不必要に高めるとして反対しています。

民進・謝さん、国民・馬さん立候補へ

 さて3月の総統選ですが、民進党からは日本の京都大学に留学したこともある謝長廷さんが立候補します。陳総統はすでに、立法院選挙に負けた責任をとって民進党の責任者である党主席を辞め、謝さんに譲っています。一方、国民党の候補は馬英九さんです。馬さんは、中国と一定の距離をとりつつも、台湾を独立させることもしない、とかなり現実的な政策を示しています。

 日本は、大陸にある中華人民共和国を中国を代表する唯一の国として認めています。しかし、台湾とも経済や文化を通じて太いつながりがあり、総統選の行方に注目が集まっています。

(桜井 泉記者=朝日新聞 外交・国際グループト)

2008年1月20日


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