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「新人材バンク」設ける政府案
職務と密接な再就職先で癒着
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公益法人を政府の天下り規制から外す動きも出ています
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公務員が退職後、外郭団体や民間の会社(企業)に再就職する「天下り」をどう規制するか、議論が沸騰しています。これまでは各省庁バラバラにやってきたあっせん作業を、まとめて管理する「新人材バンク」を設けようという案を政府が作りました。これに省庁や自民党内が強く抵抗。公益法人を対象からのぞこうとする「抜け道」になりかねない動きも出て、どう改革するかが、大きなニュースになってきました。
天下りは、公務員が退職して、「特殊法人○○機構」「公益法人○○協会」などと名乗る各省庁外郭団体や民間企業に再就職することです。多くが公務員として担当していた仕事の関係先にいくので、省庁・役所との結びつきが強くなりすぎて、お互いの利益を確保したり、時には汚職につながったりすると、しばしば問題になってきました。
国会の衆議院が民主党の要請で調べると、国などの中央官庁からこうした団体に天下り・出向している国家公務員は、2006年4月現在で4576団体、2万7882人いました。一年前から5789人増えています。これらの団体へは国から補助金が出て、あるいは各種の事業を発注することもあります。「天下りを受け入れた団体に、補助金や事業契約を優先しているのでは」との批判が根強いのです。
民間企業への天下りについては、退職後2年間は「禁止」されていますが、職務権限と無関係の企業へは例外で、05年度はこれが714件ありました。天下り先の企業を省庁がなにかと優遇し、本人も公務員時代のコネクションを使って公共工事の契約などで便宜をはかるといった違法なケースも目立っています。さらに、団体から他の団体、企業へと渡り歩き、そのたびに退職金を受けとる元省庁幹部もいて、「渡り鳥」と批判をこめて呼ばれています。
あっせん一本化、自民ら反発
対象外作り「抜け道」批判も
これらを防ぐという理由で政府から打ち出されたのが、新人材バンクです。政府が自民党に示した案は、「押しつけ的な(天下り)あっせんが存在する」と強調。あっせんを内閣1本で行い「バンク職員に出身官庁職員の再就職をあっせんさせない」といいます。その一方で、「人材情報の把握」のために各省庁との連携もはかるとし、省庁が関係する余地も与えています。首相はバンク設置後3年以内に、完全なあっせん一本化を実現させたい考えだといいます。
これに対して、「天下りを続けることを前提にしては、この習慣を温存するだけだ」「むしろ天下りの自由化だ」との指摘もあります。反対に、自民党内などからは「この案はやりすぎだ」といった反発も。公益法人を規制の対象からはずそうという意見まで出て、この点が政府案から消えてしまいました。「これでは抜け道では」との批判も出そうで、最終案までにはまだ議論が必要なようです。
天下りは、中央省庁だけではありません。都道府県などの地方公務員にもあって、官民癒着や公共工事の契約先をめぐる違法な談合事件の下地を作っています。政治・行政への市民の信頼を保つためにも、公務員の特権的な天下りやあっせんの習慣を正さなければなりません。
(高橋 俊一・ジャーナリスト)
2007年4月15日
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