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「地球の危機」に関心高まる
前米副大統領も映画で訴え
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米国内の温暖化政策も変わりはじめました。風力発電ブームのテキサス州で
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「北極では氷がとけ、つかまって休む場所を見つけられずにおぼれ死んでしまったホッキョクグマが発見されました」
「アフリカにある世界で6番目に大きなチャド湖の大部分が干上がってしまい、周辺の住民は移住しなければならなくなりました」
これらは、映画「不都合な真実」のなかで、ゴア前米国副大統領が語る、地球温暖化によって世界で起こっていることのごく一部です。映画はアカデミー賞を受賞し、日本でも上映されています。
地球温暖化というのは、人間が石油や石炭などを燃やしてエネルギーを使うときに排出される二酸化炭素などがどんどん増えることで、地球上の熱が放出されにくくなり、気温が上がっていくことです。そのために、氷河がとけて海水面が上がり、熱波や豪雨などの異常気象が増え、作物の収穫や動物の生態にも大きな影響をあたえます。
映画の中では温暖化に関連する近年の現象の例として、2003年夏の欧州を熱波が襲い3万5000人が死亡したり、04年の日本には観測史上最多の台風が上陸し各地で大きな被害を出したりしたことが紹介されています。
温暖化防止の国際ルールとして「京都議定書」があります。国ごとに12年までに減らす二酸化炭素の排出量の目標を決めたものですが、世界でもっとも多く二酸化炭素を出している米国が入っていないため、有効性が低められています。
ゴア氏は映画を通して、「今こそ、みんなが問題の深刻さを理解して対策に乗り出すべきだ。そうしないと地球は壊れてしまう」と訴えています。
京都議定書先行くEU目標
不熱心だった米国にも動き
これまで地球温暖化の問題にもっとも熱心だったのは欧州連合(EU)です。3月の首脳会議で、EU議長国ドイツのメルケル首相は「温暖化対策で欧州は世界の先がけになる」と宣言しました。20年までに二酸化炭素などの排出量を1990年レベルよりも20%減らし、二酸化炭素などを出さない太陽光などの再生可能エネルギーの利用を全体で現在の6.5%から20%にまで引き上げるという思い切った目標を決めました。京都議定書の先を見ています。
日本は目下、京都議定書に沿って、12年までに二酸化炭素の排出量を90年レベルより6%減らす目標に向け取り組んでいますが、排出量は逆に増えていて、目標達成のためには、さらなる努力と工夫が必要とされています。
また、世界で排出量が2番目に多い中国は、発展途上国ということで京都議定書の削減義務はないうえ、急速な経済成長にともなってエネルギー消費も急増しているのが実情です。
しかしこのところ、これまで温暖化防止に熱心でなかった米国でも、ようやく関心が高まってきており、州ごとに二酸化炭素の排出削減目標を決める動きも出ています。
一方、温暖化防止は、国が主導するだけでなく、市民1人1人も省エネルギーに関心を払うことで貢献できます。たとえば、なるべく車でなくバスや電車を使うとか、だれも見ていないのにテレビをつけっぱなしにしないなど、身の回りの小さなことから始めればいいのです。
(久田貴志子・朝日新聞外報グループ)
2007年4月8日
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