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5年に1度、国民が直接投票
経済問題で不満、関心高まる
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| 任期が残り1年を切った盧武鉉大統領(上)と、野党の有力候補、李明博さん(左下)、朴槿恵さん(右下) |
お隣の国、韓国で五年に一度の大統領選挙が、12月19日にあります。次の大統領はだれか。政治に関心の高い韓国の人たちは、もう熱くなっています。2月末には、人気の低迷する盧武鉉現大統領が選挙のために、自分が離党して与党の混乱を収めようとしたことも報道されました。
韓国で政治を動かすトップは大統領です。日本の首相は、国民が直接、選ぶのではなく、国民が選挙で選んだ国会議員が選びます。しかし韓国の大統領は国民が直接、投票で決めます。
1948年に国ができた韓国では、61年に朴正ヒ、80年には全斗煥という軍人が武力で強引に政権を奪うクーデターを起こして大統領になりました。この時代は、自由で民主的な選挙が厳しく制限されていました。しかし八七年から国民が直接、大統領を選ぶ選挙が実現し、盧泰愚、金泳三、金大中、そして2002年には現在の盧武鉉大統領が選ばれました。盧武鉉大統領は、弁護士出身で民主主義の運動をしてきた人でした。韓国の民主主義は定着したと言えます。
韓国には今、大きな政党が2つあります。国会議員が1番多いのが「ハンナラ党」で、2番目は「開かれたウリ党」です。盧武鉉大統領はウリ党出身です。政権を握っている政党、つまり与党はウリ党で、ハンナラ党は政権と対立する野党です。
盧武鉉大統領は最近、人気がありません。最大の問題は、若者の就職がない、アパートの値段が急に上がって1部の人がもうけたが庶民の生活は苦しい、輸出がうまくいかないなどの経済問題で、国民は不満を強めています。
人気候補は野党・李さん、朴さん
与党はまずイメージ刷新へ
今、大統領候補として一番人気があるのが、ハンナラ党の李明博さんです。世論調査では35%ぐらいの支持があります。首都ソウルの市長をした人ですが、元々は大会社の社長でしたから経済に詳しい人として評価されています。次に人気があるのは、朴元大統領の長女で、やはりハンナラ党の朴槿恵さんです。軍出身の朴元大統領は独裁者でしたが、経済発展につくしたと評価されています。このため、娘にも期待が高まっています。
一方、ウリ党の候補は決まっていません。ウリ党は人気がなくなった盧武鉉大統領の党というイメージが強いため、名前を変えて新しい党をつくる動きが進んでいます。候補を決めるのはそれからです。
大統領選の争点としては、経済以外にも、同じ民族でありながら軍を互いに向き合わせている北朝鮮とどう付き合うかということも重要です。ハンナラ党は、昨年の10月に核実験までしてしまった北朝鮮に対して、もっと厳しく対応した方がいいという立場です。ウリ党は、経済に苦しむ北朝鮮をむしろ支援した方が、韓国の安全にプラスになるという考えです。
日本は、1910年から四五年まで韓国を植民地として支配しましたから、今でも「過去」をめぐって日韓の間で問題が起きます。また北朝鮮とどう付き合うかは、日本の安全にとっても大事な問題です。韓国の大統領がだれになるか、私たちも目が離せません。
(桜井 泉・朝日新聞外報グループ)
2007年3月11日
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