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100年後に1・8〜4度上がる
CO2排出など原因は人に?
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| グリーンランドの氷河から流れ出した氷山群。この数年、海が凍らなくなった(2006年5月撮影) |
「世界の平均気温は百年後には1.8から四度上がっている」との予測が、世界中の専門家を集めた会議で報告されました。大きな原因として、人の生活や産業活動から出る二酸化炭素(CO2)などの可能性が高いとも指摘しています。そのせいとはいい切れませんが、日本国内では冬なのに気温の高い日が多く、この「暖冬」で雪不足や野菜のできすぎといった異変が目立っています。
報告したのは、地球温暖化を科学的に話し合う「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の作業部会です。2月初めに出た報告書によると、1906〜2005年の世界の平均気温は、0.74度上昇しました。
中でも、北極の温度上昇は、地球全体の平均のほぼ2倍。世界の海面は20世紀の百年間で約17センチ上がったといいます。
主な原因ではないかと考えられるのは、人が出す二酸化炭素などの温室効果ガスです。これが地球を包んで、温室のように暖めてしまうらしいというのです。自然現象というだけでは説明できず、IPCCは「人が原因を作っている可能性は高い」といっています。
水不足や洪水…生活に影響
世界の気温が上がるとどうなるか。イギリス政府の発表では、1度上昇で5000万人に水不足の危機▽2度でアフリカの作物収量が5〜10%下がる▽3度で1億7000万人に洪水の危険、という見方も出ています。
日本にも影響するかもしれません。農水省や国交省によると、コメやトマト、キャベツなどが栽培しにくくなり、害虫も増加。ブタやニワトリも暑くて「夏バテ」で太らずに肉の生産が減りそうです。高潮や津波が堤防を越え、被害を広げる危険性もあります。
対策を話し合おうと世界の国々は1997年12月、京都に集まって二酸化炭素などの排出削減を申し合わせました。この約束を交わした文書は「京都議定書」と呼ばれています。ヨーロッパは今も削減に熱心ですが、世界一の排出国の米国が抜けてしまいました。中国は途上国の削減義務に反発。足並みはそろいません。
国内では暖冬異変に不安も
日本の「暖冬」は、地球温暖化とどこまで関係するかはっきりしませんし、他の原因による一時的現象との見解もあります。が、この冬、各地は「まるで春」といった暖かさです。
札幌の雪まつりを翌日にひかえた二月五日は、最高気温が平年より五度高く、関係者は雪確保に大わらわでした。東京では一月三十一日にスギ花粉が飛んだと確認され、八五年の観測開始以来最も早いそうです。京都で季節を待ちきれずにアザミが、高知県ではヒマワリが咲きました。
ハクサイなどができすぎて値下がり。トラクターでつぶして捨てる騒ぎ。趣味の家庭菜園では取れすぎて、食べきれないといった悩みも。冬の衣服などの売れ行きが伸びず、スキー場の営業日は半減。反対に、営業を続けられるゴルフ場も。遊園地の入場者は増えています。
こんな暖冬異変が来年も続くとは限りませんが、地球温暖化の警告と歩調を合わせるような気候変動が世界中で起きているのではとの不安は消えません。二酸化炭素の排出などにもっと注意する必要が日増しに高まっています。
(高橋 俊一・ジャーナリスト)
2007年2月18日
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